アーモーおやじ

テニスのときによく出る「アーモー」。これが口癖で、なんでも首を突っ込んでは失敗を繰り返しているじいさんの日記です。

同世代の生まれた世の中

2021-10-03 09:12:00 | Weblog
 今日の朝日新聞で、水俣病の記事が出ていた。写真家ユージン・スミスさんの軌跡をたどった記事である。

 第一面の写真に出ていた水俣病患者さんの現在の年齢が68歳、さらに社会面の胎児性水俣病患者さんが65歳、64歳であった。

 水俣病が世の中に発表されたのが、1956年5月であり、私が生まれるほんの少し前であった。

 大学の寮で、森永製品をことごとく廃棄する先輩がいた。パチンコの景品で森永のチョコレートをもらうと店員さんに叩き返すような人だった。障がい児関係の学科のその先輩から、森永ヒ素ミルク事件のことをよく聞かされた。1955年夏、乳児の飲む森永の粉ミルクにヒ素が混入していた事件である。1955年の夏に判明し、1万人以上の乳児がそのミルクで重い障害が残ってしまった。先輩の同世代が生まれたときの事件である。このことから先輩は障がい児教育の道を選んだ。

 高度成長期の前半に私たちは生まれた。
 親は生まれてきた我が子に、すべての愛情を捧げて育てた。ただ、世の中はそんな人々のささやかな生活より、経済的成長を目指していた。

 その後、新潟の第二水俣病、公害、そして原発事故と、人より経済が優先した事例が続いている。

 私たち同世代は、そんな時代を生きてきたのだ。もちろん、起こった問題の責任は私にもある。しっかりと自覚したい。
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