翌朝は4時過ぎに起床し、5時半にキャンブ場を出発しました。
テントは建てたままにして、剱岳登頂後に再びキャンブ場に戻ってくる計画です。
予定では、その後テントを撤収し雷鳥沢のキャンブ場まで戻ることになっています。
昨夕、管理棟の人が教えてくれた天気予報では昼には雨が降り出すとのこと… 。
剱岳から下山する時刻や天候次第では、劔沢キャンブ場でもう1泊することも考えていました。
劔沢小屋から剣山荘に続くガレ場の登山道を進んで行くと、V字型になった劔沢の奥の方に五竜岳や鹿島槍の黒いシルエットが見えました。
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ちょうど剣山荘まできた時に、鹿島槍の辺りから朝日が昇りました。
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朝日は見えましたが、上空には雲が広がっており、剱岳の山頂も雲に隠れています。
剱岳は『岩と雪の殿堂』と呼ばれており、山頂まで岩の道が続き登山ルートとしては上級者向けです。
鎖場が何ヵ所もあり、特に細心の注意が必要なのが『前剱の門』『平蔵の頭』『カニのたてばい』と『カニのよこばい』等です。
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登り始めて1時間ほどで山頂を覆っていた雲は一旦とれたのですが、暫くするとまたガスに包まれてしまいました。
一服剱を過ぎ前剱では視界は10〜20m程で、岩場に架けられた橋を渡る『前剱の門』も岩の壁を登る『カニのたてばい』も高度感を感じること無く通過してしまいました。
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時々スマホを取り出し、登山アプリで自分の位置を確認しながら山頂をめざしたのでした。
剱岳の山頂ではカフェ・オ・レで一服していると2人連れの登山者が登って来られたので、白いガスを背景に記念写真を撮ってもらいました。
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下山時も慎重に足場を選びながら進みましたが、『カニのよこばい』を知らない間に通過してしまっており、記録写真が無いのが悔やまれます。
昼過ぎには剱山岳まで戻り、カレーライスを食べて雷鳥沢キャンブ場まで歩くために腹ごしらえです。
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この後、劔沢キャンブ場まで戻りテントを撤収していると雨が落ちてきたのです。
私は雨具を着込んで雷鳥沢キャンブ場まで歩き始めたのです。
私は何度も後ろを振り返り、雲に隠れて行く剱岳を見たのでした。