マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第45話 仲の良い男女の連携の強さ

2016-11-09 22:35:00 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
アンサーズ中隊とミリアが駆る最新鋭機プロトカットラスとの模擬戦は・・・・
16機中14機を喪失と言うアンサーズ中隊全滅の結果で終わった。
14機の半数以上は数分も経たずに撃墜された上での結果であった。

結果を見たアルガスらゼネラル・ギャラクシー幹部は大満足し・・・・
プロトカットラスを基にした最新鋭機のロールアウトは決定だと確信した。

アルガス「これで本社にいい報告が出きるぞ。よくやったぞミリア1級空士長殿!」

ミリア「今の私はミリア・ファリーナ・ジーナス中尉ですわ、主任。」

アルガス「おっとこれまた失敬、しかし精鋭1個中隊を壊滅させるにゃ流石はエース。」

ミリア「ありがとう、でも2機取り逃がしたから私的には負けと思ってますわ。」

ニューエドワーズ基地のプロトカットラスの格納庫ではミリアとアルガスと談笑していた

アルガスから模擬戦の結果を称賛されたが、ミリアは2機取り逃した事から
今回の模擬戦は自身の負けだと思っていた。

普段ならば敵部隊全機撃墜してこそ当たり前なのだが・・・・・
大樹とエラを取り逃がしており、自身としては負けだと思っており・・・
改めてパイロットとしての心構えを改めねばと思った。

ー備えよ常に

マックスが以前言っていたジーナス家代々伝わる家訓
それを基にパイロットとして兵士として1からやり直そうと考えた。

カゴメ「お疲れ様、ラウラ。」

ラウラ「ありがとうカゴメ、戦いには破れてしまったけど。」

カゴメ「まぁいいんじゃない?実戦じゃなかったし」

その頃、ラウラ達はブリーフィングルームで休憩をとっていた。

缶ジュースを飲んで一服していたラウラは・・・・
オペレーターとして業務に携わっていたカゴメから話しかけれており・・・
若干、今回の模擬戦について触れた。

今回の模擬戦はラウラにとっては初陣と同様であり・・・・・
ミリアに惨敗した結果ともあって、落胆していた。

とは言え模擬戦なのでノーカウントでもいいんじゃないかとカゴメから言われたが
ラウラ自身としては模擬戦とは言え敗けは敗けであり、悔しいと言う感情しかなく
前向きに今回の失敗を見つめる事が出来なかった。

桐原少佐「ベルタリア准尉、ご苦労。我が隊としての初陣である模擬戦は散々な結果となりすまんな。」

ラウラ「いえ、悔しい気持ちは一番ですが・・新統合軍上層部やゼネラル・ギャラクシーから見たら成功なので特に気にしてません・・・・自身の私情を軍務に出すつもりはありませんので。」

桐原少佐「そうか・・・・ならいいんだが・・・・」

今回の初陣となる模擬戦は敗北したが、上層部やゼネラル・ギャラクシー的には成功であり
全銀河の新統合軍に対して貢献できた面で考えれば相殺になる。

そして・・・・自身は今回の失敗を糧に、ミリアに一矢報いるようにしなければならない。

ラウラはゼントラーディ軍時代の頃の自分と打って変わって戦略的な見方をし・・・
自身のこれからの戦術について改めて見つめ直し、成長していかねばと・・・・

【2021年3月26日.午後18時00分ニューエドワーズ基地食堂】

模擬戦後、着替えて模擬戦の事務作業を終えたラウラ達は本日の勤務を終え
ニューエドワーズ基地の広い食堂で26日の夕食を食べてようとしていた。

食堂は複数の大型テレビが備えられており
定食に加え様々な多国籍料理の入った小さな小鉢だけでなく
有料ではあるがアルコール飲料やつまみとかも提供されていた。

ラウラはトロピカルピザ.アボカドサラダ.照り焼きチキン小鉢.生春巻き.デザートを取り
ビール瓶を買ってロザと一緒にテーブルに座った。

カゴメ「ラウラ.ロザ、私達もいいかな?」

ラウラ「いいわよ、モンやカゴメは歓迎よ。ところでいつも一緒の相沢中尉は?」

カゴメ「美弥・・・・中尉なら桐原少佐ら小隊幹部とジーナス大尉と一緒よ。相沢中尉がいないから、たまにはラウラ達とね。」

ラウラ「へぇそうなんだ。」

テーブルに座った瞬間、カゴメと夢華がやってきて同席した。

管制官3人衆の筆頭である美弥は茂人や小隊長ら幹部とマックスと同席しているらしく
そのためラウラとロザがいるテーブルにカゴメ達がやってきたのだ。

いつもロザと一緒に食べているラウラは親友であるカゴメのお願いとあって
快く受け入れ空いている前の席に座らせ談笑しながら食事した。

しばらく談笑しながら食事していたが、ラウラはある事に気がついた。

ラウラ「そう言えば、ミリアの姿見えないんだけど?」

カゴメ「ミリア?ジーナス中尉は今艦に戻って子供達と過ごしてるそうよ。」

ラウラ「子供?そう言えばミリアは子供いたんだったな。」

劉夢華「二人の娘に養女一人ねぇ、結構子育て熱心で有名だそうよ。」

ラウラ「ふーん、ミリアも相当変わったなぁあの頃は・・・・・」

ミリアの存在であった。
ニューエドワーズ基地の食堂にミリアの姿が見えず、どうしてるのか気になっていた。
カゴメに質問するとミリアは子育てしていると答えた。

夫婦で編成されるダンシング・スカルが故に任務地に子供同伴と言う事が多かった。

銀河各地に任務地に出撃する事が多く・・・・・
子供と離ればなれにする事が出来ないと言う理由だ。

共働きであり、夫婦当番制で子供と過ごしている。

劉夢華「子供を連れて戦場に連れていくのは何とも言えないわね。」

ラウラ「どうして?」

劉夢華「それは軍には育児士官がいるから預ければいいのに」

軍には育児士官がおり、子供のいる軍人向けの育児所があり
育児所に預ければ子供を連れて戦場に出撃する必要はない

のだが・・・・マックスとミリアは学業のコミリア除き子供を手元で育てていた

結婚当初からマックスとミリアはとんでも夫妻としても有名であり・・・・
二人で天才のエースパイロットとしてもそうだが、私生活でもとんでもない。

カゴメ「まぁあの夫婦だから何が起きても不思議じゃないわね、ラウラ・・・結婚して子供産まれたらあーはしないでね。」

ラウラ「分かってるわよ、と言っても相手はいないけどさ。」

戦場に子供を連れ回すのは普通ではありえない事である為・・・・
カゴメから結婚し子供が産まれても任務地に連れていかないように言った。

そんな問いにラウラも同意した。

機種転換センター訓練生時代に性教育を習っており・・・・
子供を守る為に戦場に連れ回さず育児所に預けるのは必須だと。

ラウラは答えたが、夢華とロザはいやらしい笑みを浮かべた。

ロザ「まぁラウラには吉野副中隊長がいるから安心確定よね。いいよね好い人がいて~」

ラウラ「はぁ?大樹とはそんな関係じゃないんだけど?」

劉夢華「普通、同僚に対してしかも上官に下の名前では呼ばないよ普通。大尉殿の下の名前呼ぶのは恋人関係だからでは?」

ラウラ「いやいや違う違う、単に許可されてるから言ってるわけで・・・・皆は違うの?」

『違う』

カゴメ「普通言わないからそれ・・・・」

ラウラと大樹の関係・・・・・・
クラビウス基地から出撃した当初から噂になっており・・・・
アルタミラのクルーの間では噂になっていた。

たまたま整備班の一人がラウラと大樹が下の名前で呼びあってるのを目撃し
密かにラウラと大樹が付き合ってるのではないかと言う噂が密かに広まった。

本多義輝「流石にモテるねぇ伊達男。」

エミリー「狙ってる女はたくさんいるのに・・・・・」

吉野大樹「べ・・・別にあいつとはそんな関係ではありません。単に友達見たいなもんです。」

ガブラ「そこが怪しいって言うんだ。同胞がマイクローンのお前と友達と言うのは・・・」

吉野大樹「そこまでじゃねぇや!」

ラウラと同じように大樹も他の小隊長からからいじられていた・・・・・

大樹は結構モテる方の人間であり、狙ってる女性が多く・・・・
アルタミラ艦内にも大樹の事が好きな女性兵はある程度いた。
そんな中でラウラとの関係が注目されると、嫉妬する兵も出てきたと言う。

当然だが、ラウラとの関係は単なる友達同士だと否定した。

単に気が合うだけであり恋愛未満・友達以上の関係であり・・・・
決して恋人同士なんかではない・・・・・・・

ラウラ「なんで地球人は男女の関係がいいからって恋人関係と見なすのよ?」

ロザ「それが地球人の習性だからだよ、ラウラ。」

ラウラ「ゼントラーディ人なのに妙に知ってるわね。」

ロザ「歴が長いからね・・・・歴が・・・・」

男女の関係がいいから恋人同士と見なす地球人の習性にラウラは怒っていた。

単に大樹とは戦友として仲間として思っており、恋人だなんて思ってない。
無論・・・・・大樹もラウラの事を恋人だなんて思ってもいないだろう。
それなのに地球人は男女仲いいだけで恋人同士に見なすのか腹正しい。

同じゼントラーディ人のロザも地球人の習性に染まってるのか・・・・・
ラウラの事を見ながらにやけている・・・・・

そんな中、更に厄介な人物が乱入してきた。

ミリア「まぁ男が女に優しいだけでも、妙な噂が立ちますからね。私の夫とか・・・」

ラウラ「げっミリア!」

ミリア「まぁ何がげっミリアですか、みっともない。」

カゴメ「ファリーナ・ジーナス中尉、お疲れ様です。」

ミリア「お疲れ様、ちょっと面白そうな話してるの聞いたから私も混ぜらせてもらおうかしら?」

ラウラ「厄介なのが来た・・・・・」

そんな中、休憩を終え基地に戻ってきたミリアがやってきた。
こんな時に厄介な奴が混ざってくるなんてと、ラウラは頭抱えたが・・・・・
ズガズガとミリアは入っていき、空いてる席に座った。

変に焚き付けられたらどうしよう?
ラウラは懸念した。

ミリア「まぁラウラと吉野大尉の関係は恋人同士と見られても不思議じゃないわね。」

ラウラ「うぐっ、ゲホゲホ・・・・何が言いたい、ジーナス中尉殿?」

ミリア「いや別に?未婚の娘が独身の若い男が友達だったら、恋人同士に見られても不思議じゃないな~って言ったのよ。」

ラウラ「へー既婚者殿はよく嫌な所を突っ込みなさるわぁ。」

懸念した事はそのまま的中し、更に煽ってきた。

未婚の娘であるラウラが独身の若い男である大樹と友達だったら・・・
周りから恋人同士と見なされても不思議ではないとミリアは言った。
ラウラは心の中でそんな偏見言うのかバカと思った。

偏見の言うバカと思われたミリアだが、予想外な事を言った。

ミリア「まぁそれが基でいい連携に繋がるしいいと思うけど」

ロザ「どう言う事ですか中尉?」

ミリア「やぁね、仲が良ければ自然に連携性が優れるって事よ。現にマックスと夫婦関係だから最強の連携出来てるわけで」

ロザ「あぁなるほどねぇ。」

男女の関係の良さで連携が強くなると言う事・・・・・・

関係が良くなりお互いに信頼し合えば強力な連携を構築すれば・・・
作戦全体に大きくいい影響を及ぼし、お互いの生存性を高める事が出来る。

現にミリアはマックスと結婚して以降、連携を強め多大な戦果を上げる事が出来
更にマックスはライバル関係であり、勝ちたい相手であり・・・・
良き競い相手がいるせいか自身の技能が自然と向上していっている。

それが故にラウラと大樹の関係は強めるべきだとミリアは考えていた・・・・

ただ・・・・・・・

ミリア「ハンター小隊は3人、中隊長含めて4人.流石に一般中隊において二人だけでやるのは組織としてどうかと言う悪い面があるわ。」

カゴメ「神楽少尉もいるしねぇ、吉野大尉だけ関係良かったら神楽少尉がねぇ」

ラウラ「神楽少尉かぁ・・・・・」

神楽賢二郎少尉、いつもベレー帽を被っているハンター小隊の副官であり
殆ど会話した事がない、どんな人物なのか分からない。

いつも大樹などと食事したりと同僚なのに疎遠である。

雰囲気的にキリッとしていてクールな性格であり・・・・
真面目で勤勉、大樹と似たようなタイプ・・・・・
実際はどんな性格なんだろうか?

ラウラは今後の事を考え意を決して神楽と喋ってみようかと考えた。
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第44話 激突!ラウラVSミリア

2016-11-09 21:08:19 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
アンサーズ中隊はミリア一人の為に壊滅した。

残存機は僅か3機であり、内1機は戦線を離脱し残るは2機。
なんとかしてミリアを討ち取ろうとしたが・・・・・

結果は大樹が被弾し撤退と言う選択肢を取った。

桐原少佐「ダメだったか・・・・・」

撤退する決断を取った大樹の姿を見て管制室に入った茂人は落胆した。

エースのミリアには勝てなかった・・・・・
最新鋭機VFーXー10改には勝てなかった・・・・

その二点だけでかなりショックだった。

更に言えば虎の子のアンサーズ中隊が呆気なく壊滅したのも痛い・・・

カゴメ「やはりショックですか・・・・」

桐原少佐「ミリア相手ではな・・・・分かりきっていたが、いざ目の前で見るとなぁ」

カゴメ「まぁゼネラル・ギャラクシーや新統合軍上層部的にはいい結果だと喜ぶわけですし」

桐原少佐「うううむ」

今回の模擬戦はVFーXー10改の性能を評価するための試験の一つである。

エースとして名高いミリアが駆り単機で精鋭であるアンサーズ中隊と戦い・・・
単機でも1個中隊とまともに戦えるデータが欲しいと開発者のアルガスは思っており
今回の結果は大喜びであった。

だが、VFー1バルキリーの信者である茂人は納得いかなかった。

マックス「桐原少佐、久しぶりですね。」

桐原少佐「マックスか、いつぞやぶりだな。今は特務隊の隊長か?」

マックス「ダンシング・スカルの隊長ですね。」

桐原少佐「なるほどな・・・新米だったマックスが隊長か、これも時代だな。」

そうこうしているうちにマックスが管制室に入ってきて・・・・
カゴメと談笑している茂人に話しかけてきた。

同じSDFー1マクロスの可変戦闘機乗りとしてお互い知っており・・・
茂人は正規軍人として先輩であり、マックスは後輩と言う間柄であった・・・
そんな二人は今では予備役少佐と宇宙軍大尉兼特務隊長と言う身分であり・・・・
中堅パイロットと新人パイロットとの間柄だったあの頃と状況は激変していた。

予備役ではこれ以上の出世は出来ないし、今じゃスーパー銭湯の店主・・・
特務隊長であるマックスは佐官以上の出世コースを進んでるので天と地だ。
昔と比べて身分は逆転してしまっている。

とは言え予備役になってしまった経緯は自業自得なので・・・・・
茂人自身しょうがないと思っていた。

マックス「吉野大尉、撤退ですか・・・・いい勝負してたのに残念ですね」

桐原少佐「いやあれでいい、実戦であれば変に踏み留まっては吉野やベルタリアが死んでたし無駄に戦力を失うよりかはいい。まぁ我が隊が半分やられた時点で撤退しとけば良かったですが」

マックス「確かに、出来れば桐原少佐がやられた時点で・・・・」

大樹が撤退を決断した事は茂人的にはショックではあるが仕方がないと思っていた

模擬戦でなければ踏み留まって戦った結果、ラウラと大樹は戦死してしまう可能性があり
撤退した茂人の判断は間違ってはおらず、撤退し逃げ延びれば再度部隊を編成したり
自身の技能あげれば、再度戦う事が出来る・・・・・・

ただ逃げ延びれば・・・・・・

マックス「ミリアはそう簡単に相手を逃がすような真似はしませんよ」

桐原少佐「あっ・・・・・そうだったな。」

そう簡単に逃げられる事なんて出来ない。
獰猛なミリアは狙った獲物はきっちり殲滅するタイプの鬼軍人だ・・・・
逃げる敵は執拗に責めては殲滅するのがミリアの追撃スタンスだ。

ラウラが殿を務めているが、上手くカバーできるのか・・・・
マックスの話を聞いて思い出した茂人はある種の不安を覚えた・・・

あのミリアから逃げられる奴なんて早々にいないと・・・

ラウラ「くそ!ミリアとの実力差が大きい」

ミリア「地頭がいいのか、学んで強くなってるわね。そう簡単に前へ行かせてくれないか・・」

模擬戦エリアでは殿を務めているラウラとミリアが激闘を繰り広げていた。

単機になって自身とミリアの実力差が大きいと分かったラウラは衝撃を受けた。
エースのミリアと呼ばれるゼントラーディ軍のエースがこれほどまでに強く・・・
自身がまだまだ可変戦闘機パイロットとしていかに弱いのかを・・・・・

一方、ラウラと戦ってきたミリアも実力の高さを評価していた。

好奇心旺盛で学習する事を好んでいたラウラは無意識にミリアの動きを見て・・・
どのような戦術を取るのかを考えて戦っていた。
それが故に実力もどんどん上がっていきミリアについていけるようになった。

吉野大樹「ラウラ・・・・・無茶するなよ。」

その頃、大樹は戦闘エリア離脱を目指し建物の裏道を通っていた。

自身の為に殿を務めたラウラに罪悪感を感じており・・・・
無事離脱して戦闘エリアを脱出してもらいたいと思っていた

もし実戦であればラウラに死地へ向かわせるようなもんである。
凄く申し訳ないし、胸が苦しくなる・・・・が・・・・・
今の最高指揮官は自身である為、やられるわけにはいかない。
罪悪感感じつつ、大樹は戦線離脱を目指した。

ラウラ「くっ」

ミリア「建物の影に隠れるか!」

ダンス機動で回避し続けるラウラは建物の影に隠れた。

機種転換センター訓練生時代から読み続けた愛読書の一つである・・・・
歩兵による市街地戦術本から戦術を引用した。

バトロイドは本来はゼントラーディ人のような巨人と戦う為の形態であり
人型機動歩兵と言う側面を持っており、歩兵戦術を応用する事が可能であった。
上手く歩兵戦術を応用し大樹が退却する時間を稼げればと考えていたが・・・

ラウラ「ガウォークか!」

ミリア「忘れてるようだけど今私や貴女の乗ってる機体は可変戦闘機なの、それを忘れてるようでは私に勝とうなど笑止千万!」

予想に反してミリアがガウォーク形態で建物の横を滑るように迫ってきた。

バトロイド形態ばかり使っていた為か、ガウォーク形態の存在を忘れており
ミリアがガウォーク形態を使用して迫っている姿を見てやっと思い出したが・・・・
これからやるべき戦術がすべて崩れさってしまった。

また最初からやり直さねば・・・・・

とそうこう思っているうちにラウラは再び劣勢に戻った。

マックス「結構、いいセンスは持ってるけどまだまだ無駄な動きが多いですね。ベルタリア准尉。勿体ないなぁ。」

模擬戦の様子を見ていたマックスはラウラのセンスは評価したが・・・・
各所ところどころ無駄な動きがあると指摘した。

動きがいいのは事実だが、無駄な動きが各所に見られ勿体ない。
まだゼントラン海兵隊から転属したてであり可変戦闘機パイロットとしての経験が少なく
こうなってしまうのも当然なのかもしれない。

が・・・・・・

果たしてラウラと言う新人の可変戦闘機乗りが何処までミリアと戦えるのか?
天才らしからぬ好奇心からマックスはラウラとミリアの模擬戦を見届けようと思った

マックス「まぁ吉野大尉援護と言う点は成功してはいますがね。」

未熟な面が多いラウラだが、大樹支援と言う役目は遂行していた。

ラウラとミリアが戦っている隙に大樹は戦闘エリア外に近い道路に出て
バトロイド形態のまま着々と前へ進んでいった。

今のミリアはラウラに目がなく、大将首を取る事に失敗していた。

このまま逃げ切ればラウラと大樹の勝ちになる。
マックスは冷静さを保ちつつ、模擬戦を見守りながら余興を入れようと考えた。

ミリア「何か忘れてるようだけど、なんだったかしら?」

マックス『それはもしかして吉野大尉の事を言ってるのかな?』

ミリア「吉野大尉・・・・・吉野大尉の撃破、ありがとうマックス忘れてたわ。ラウラは放置して当初の目的を果たさないと!」

大樹の事を忘れていたミリアにマックスは存在を思い出させようと干渉した。

干渉によりミリアは大樹の事を思い出し、ラウラの事を放置し・・・・・
戦闘エリア外に向けて離脱中の大樹を追撃しようと考えた。
有言実行、ラウラと戦闘中だったミリアは戦闘を放棄しファイター形態に変形
そのまま飛び立っていき、ラウラから離れていった。

ラウラ「ミリアが逃げる?まさか大樹の事を気がついたんじゃ!させるか!」

ミリアの思惑に気がついたラウラは追撃戦に入った。

戦線離脱中の大樹はバトロイド形態で動いており・・・・
接敵したら負けるのは大樹であるのは目に見えていた。

それを阻止するには自分自身止めるしかない。

ラウラ「思い通りにさせるかよ、ミリア必ず討ち取ってやる!」

ミリアが進んでいった方向に向けてラウラは、スピードをあげ突撃・・・
背中を向け進むミリアの機体に向けてガンポッドで銃撃した。

自身を無視して大樹を強襲しそのまま撃墜する魂胆は気に入らない。
大樹が撃墜されたら完全に敗北してしまうのも気に入らない。
ラウラは今の気に入らない現状打破し、ミリアを襲撃し妨害し撤退を援護
上手くいけばミリアを撃墜と考えていた。

ミリア「いくら同じゼントラーディ人だからって、可変戦闘機パイロットとしての経験には差があるのよ。そろそろ現実と直面する事が出来るのかしらあの娘?」

ラウラの戦術は簡単に崩れてしまった。

可変戦闘機パイロットとしての差なのか、ミリアに銃撃を加えても・・・
いとも簡単に回避し、一発も命中させる事が出来なかった。

なんとしてでも命中させたいラウラだったが、願い必ず当てる事が出来ない。

ミリア「まぁいいわ、これ以上妨害されたら逃げられるから一気に決めるか!ホルト・ガドラス・デ・ラウラ!!」

パイロットとしての左はあれども、ラウラからの執拗な追撃はうるさい。
うるさいラウラはここで一気に撃墜してやろうとミリアは考え反転した。

ガウォーク形態に変形し、ビルの壁を滑るように移動しながらガンポッドで射撃し・・・
ラウラの近くまで接近してバトロイドに変形し威圧、思いっきりぶん殴り・・・・・
そのまま転倒させた。

ラウラ「くっ・・・・・」

ミリア「残念だけど、貴女と私と技量差は大きかったわね。もうゲームは終わりよ!」

ラウラ「くっまだまだ!」

ミリア「ん・・・・渋いわね、まぁすぐに終わるけど・・・・・・・そろそろ決着をつけるわよ!」

追い詰められたラウラであったが、ギリギリの所でバーニアを使い離脱。
最後の力を振り絞ってミリアに抗おうと踠いた。

渋いラウラに少し腹を立てたミリアは手加減は不要と判断し・・・・
このまま一気に撃墜としてやろうと考え、操縦桿を強く握り・・・・
ラウラに向けてガンポッドとミサイルの照準を定めた。

女の意地にかけて、ゼントラーディ人の意地にかけて負けていられない。
ミリアは自身のプライドにかけて一気に撃墜を目論見・・・・・・
回避に成功したラウラは窮鼠猫を噛むが如く反撃を目論んだ。
二人のゼントラーディ人の意地にかけた最後の一撃が交差した。

ラウラ「よし勝ったぞ!」

ミリア「何を世迷い言を!銃弾をまともにくらって!」

最後の一撃を交わした結果、ラウラは直撃を受け撃墜されミリアは被弾した。
この勝負はミリアが勝利の座を取ったが・・・・・・
ラウラは撃墜された時に勝ったぞと言った。

直撃し撃墜されたのに何が勝ったと思っているのか?
世迷言のようなラウラの発言にミリアは呆れていた。

するとモニターで模擬戦を見ていたマックスが口を開いた。

マックス「ミリア、敵指揮官機を逃したようだね。これはベルタリア准尉の戦略勝ちだね?」

ミリア「逃がした?マックス何を言ってるの?」

マックス「レーダーを見たら分かるよ、まぁ吉野大尉を取り逃がしたけど・・・」

ミリア「取り逃がした?まさか・・・・・やられた。やるわね、ラウラ」

ラウラが勝ったと言う意味が大樹が戦闘域外から離脱した事だった。

一対一の戦闘を繰り広げている最中に大樹は建物の裏の路地を通り・・・・
無事戦闘域外から離脱する事に成功していた。

ミリアはそれに気がつかずラウラ撃墜を優先してしまい取り逃がしてしまった。

もしそのまま大樹撃墜を優先していたら確実に撃墜出来た。
まんまと策に乗せられたミリアは悔しがりつつ、ラウラの勇気を称賛した。
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