マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第47話 初陣

2016-11-10 21:27:21 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
飛行し続けて20分が経った頃、ラウラ達は目標の空域に到達した。

まだ未開拓な地域であり、地球人が開発した形跡もなく・・・・
人類が惑星エデンに入植する以前の姿を保っていた。
大型のサウロ・バード「スカイリブ」が飛んでおり至って敵がいる気配がない。

衛星写真でたまたま見つかったらしいが、正直見間違えじゃないかと思った。

「見えたぞ、新統合軍だ!」

「まだ撃つなよ、連中まだ気がついてない!それに数が少ない、連中はパトロール隊だ・・・」

「はっ」

小さな島の森林地帯に旧式の2K22ツングースカとリガードが潜伏していた。

本拠地のある地点を守る為に設置された対空陣地であり・・・・・
惑星エデンに逃れたゼントラーディ軍に所属するリガードと共に警戒していた。

敵の本隊であれば攻撃を仕掛けようと考えてはいたが・・・・
ラウラ達の部隊はパトロール部隊規模であり、攻撃を仕掛ければ・・・・
陣地を露呈させる事になってしまうのでやり過ごそうと考えた。

だが、その考えは一瞬で崩壊した。

マックス「そこか!」

吉野大樹「ジーナス大尉・・・・・何を?おわっ」

「くそ見つかったか・・・・・」

突然、マックスが森林地帯に向けてミサイルを発射し敵を炙り出した。

対空陣地が破壊されたのか、爆発の中から2機のリガードが飛び出し・・・・
周辺の対空陣地から対空砲火や迎撃ミサイルによる攻撃が始まり・・・・
デストロイド・オクトスやリガード、ヌージャデル・ガーの編隊が襲ってきた。

数はそれほど多くはない為やれない事ではない・・・
ラウラはバトロイド形態に変形し敵機を迎撃した。

「この動き、クァドラン・・・・・」

「元直衛艦隊のエースか・・・・マイクローンに下ったか!」

バトロイド形態に変形し戦うラウラの姿を見てゼントラーディ兵の一人は・・・
直衛艦隊所属の出身の兵士であると見抜いた。

今のラウラの戦い方はまるでクァドラン・ローのようであり・・・・
ゼントラーディ軍出身の兵士であれば、ある程度分かる事で・・・・
可変戦闘機に乗り換えても分かる事であった。

ラウラ「初実戦とは言え5機、出来ない事ではない。つい最近、ミリアとやりあえたんだから!」

実戦部隊における初陣にて確実な戦果をあげていったラウラは自信を持った。

月面で可変戦闘機パイロットとしての初陣の経験があるが・・・・
元々のラウラの戦闘能力や兵士としての経験も合わさっており・・・
ベテランの可変戦闘機パイロットよりも実力が上回っていた。

また1機.また1機と次々に敵機を撃墜し・・・・
少しずつだが、少し前の感覚を取り戻していった。

マックス「流石はミリアと上手くやりあったゼントラーディのエースですね。今後の成長が楽しみですよ。」

吉野大樹「まだまだ軍人としては未熟さの強い生意気な奴ですよ。」

マックス「ははははは、ゼントラーディ人の女の子は生意気であった方が可愛いもんですよ。」

次々と敵機を撃墜するラウラの姿にマックスは称賛した。

大樹は地球人の軍人としてまだまだ未熟であり、結構生意気だと苦言を言ったが・・・
ゼントラーディ人の女の子は生意気である方が丁度いいと発言した。

生意気な性格ではあるが、それはそれで可愛げがあり・・・
その上軍人としての技能が高い所は結構魅力的で頼りになる・・・・
ゼントラーディ人の妻ミリアと結婚したマックスはそう思っていた。

そんな二人を横目にラウラの背後に1機のSvー52がついた。

反応に気がつき、バトロイドに変形して迎撃しようとしたが・・・・・
Svー52は突然何者かの攻撃を受け爆散した。

神楽少尉「ベルタリア准尉、昔の感覚を思い出したと言っても後ろががら空きですよ!」

ラウラ「がら空きか・・・・・すいません。」

神楽少尉「昔ゼントラーディのエースだったか知りませんが、気持ちが怠慢ですよ。」

ラウラ「むっ!!」

Svー52を撃墜したのは神楽であり・・・・・
ファイター形態でラウラの横を通りすぎると怠慢だと言い放った。

気持ちが怠慢だと言われたラウラは腹がたち・・・・・
なんだあいつ、人が気にしている事をわざわざ言う嫌な奴だと思いつつ
再びファイター形態に変形して戦場へ戻った。

戦場に戻ったラウラは神楽がガウォーク形態に変形し・・・・
地上の対空陣地や戦闘車両を破壊する光景を目撃した。

ラウラ「あいつ・・・・模擬戦の時よりもイキイキとしてるな・・・・

対空陣地や戦闘車両を破壊する神楽の動きは模擬戦の時よりイキイキとしていた

模擬戦の時よりもキビキビとしていて海面スレスレの移動しながら
攻撃を仕掛けてくる対空陣地と戦闘車両を破壊・・・・・・
リガードやSvー52が神楽の側面より仕掛けてくるが・・・・
バトロイドに変形し上手く迎撃し撃墜した。

神楽少尉「ベルタリア准尉、これが地球流の戦い方です。」

ラウラ「何が地球流よ!嫌な感じするわね。」

神楽少尉「私は別にそんなつもりじゃ・・・・」

華々しい活躍を見せた神楽の発言にラウラは嫌味だと思った。

地球流とドヤ顔で言う事か?なんでわざわざ私に言うのか?と・・・・・
モニター越しで言う必要があるのかと嫌味に感じるし不快に感じ
何が地球流だ・・・・強さ誇って私を下手に見ているのかと不満に思った。

ギスギスした状況の中、大樹が割り込んできた。

吉野大樹「神楽、今のはお前が悪いな。逆にラウラが同じ事をしたら許せるのか?」

神楽少尉「それは・・・許せませんね。」

吉野大樹「発言はある程度深く発言しないとダメだぞ、相手も不幸になるどころか自分自身も不幸になってしまうからな。」

神楽少尉「はい・・・・・ベルタリア准尉、すいませんでした。」

ラウラ「いえ・・・・・・謝ってもらっただけでも十分です・・・・はい・・・・」

二つの会話を聞いていた大樹は神楽に非があると指摘・・・・・
今の自分の言動が自分の立場だったら許せるのかと質問し・・・・
指摘された神楽は自身の立場で考えたのか、大樹からの質問に許せないと解答して・・・
ラウラに対し軽く謝罪した・・・・

自身の軽々しい発言や立ち振舞いは相手に反発を生む・・・・
部隊内でそういったトラブルはあって欲しくないと大樹は思っていた。

マックス「ハンター小隊の皆さん、ここが戦場である事をお忘れなく!敵の攻勢が激しくなってきました、ある程度相手に損害を与えたら撤退します。」

そうした中、マックスの指示がラウラ達を現実に引き戻した。

今は生死が分かれる戦場で戦っており、のんびり話し合いをしている暇もない。
2K22ツングースカや対空戦闘車両がラウラ達に向かって今も攻撃を仕掛けている。

更に増援のSvー52の編隊2個中隊が来襲した。

ラウラ「ゼントラーディ軍なら分かるけど、何故これほどの戦力があるの?」

吉野大樹「武器の密売人・・・・軍の内通者まさかな・・・・」

マックス「その可能性はありえますよ、反乱勢力がこれ程優れた装備を持ってるのは何者かが武器を横流ししている証です。一体誰が流しているのかまでは分かりませんが・・・」

資金的にも劣り正規軍並の技術のない反統合勢力が・・・・・
比較的に最新鋭な機体や数多くの車両などの装備を持つ事はあり得ない話だ・・・・

ゼントラーディ軍のはぐれ部隊と合流しているとは言えこれ程の戦力を持つのは
軍内部や軍需産業からの内通による流出か密売人が関与している可能性が高い。
一体誰が何のために流出させているのか?・・この場にいる面々は分からない

ただ、分かる事は流出させる事によって利益を得ている者がいると言う事だ・・・

とは言え、今の状況は多勢に無勢・・・・・・
流石にこれ以上戦うのは厳しい状況に陥った。

その時であった。

「こちら新統合軍カナール大隊、ダンシング・スカル聞こえるか?」

マックス「こちらダンシング・スカルのマクシミリアン・ジーナス、聞こえています。」

「これより我々は掃討作戦に入る、ただちに撤退されたし。」

マックス「了解」

本来反統合勢力基地を掃討する新統合軍部隊であるカナール大隊が来援した。

カナール大隊は可変戦闘機VFー5Bコルセアを有する空軍部隊であり
モハーヴェ中隊.テハチャピ中隊などで構成された精鋭部隊であった。

VFー5コルセアの他に爆装したVAー3インベーダーや・・・・
何処からか加わったのか最新鋭機VFー5000スターミラージュの中隊も加わっており
かなりの大部隊になっていた。

マックス「これより我が隊はニューエドワーズ基地に帰還する、後はカナール大隊に任せます!」

吉野大樹「了解、神楽.ラウラ聞いての通りだ・・・・・敵の追撃を振り切りニューエドワーズ基地に帰還するぞ!」

カナール大隊の来援によりラウラ達が威力偵察する意味が無くなったので・・・
ニューエドワーズ基地に帰還する事を決めた。

既にラウラ達が使った弾薬やミサイルの数は半数以上使っており・・・・・
これ以上自分達より上回る反統合勢力を相手に戦闘するのは不可能であり・・・・
丁度いいタイミングでカナール大隊が来て内心助かったと思った。

ラウラ自身、まだやり足りてない感じではあったが・・・・
特に不満もなくすんなりと命令に従った。

「くそ新統合政府の犬め!逃げるのか!」

自走式高射機関砲シルカが撤退するラウラ達の背後から強襲した。

銃弾は幸いラウラの機から逸れそのまま飛んでいった。
シルカはこれ以上銃撃を加える事はなかった。

その後、ラウラ達と入れ替わるようにカナール大隊が攻撃を開始した。
攻撃は3時間かけて行われ、周囲の反統合勢力の拠点に打撃を与えたが・・・
完全に破壊しきれておらず、残存する機体はまだ残っている拠点に潜伏した。

まだまだ戦いは続きそうであるが大打撃を被ったので・・・・
惑星エデンにおける反統合勢力の活動力は弱まった。

ラウラ「まだ続くんですよね。」

吉野大樹「敵に打撃は与えたが、完全にアジトは潰しきってない。今後も現地軍の掃討戦は続くだろうな。」

ラウラ達は無事ニューエドワーズ基地に到着し休息を取り談笑していた。

カナール大隊がラウラ達が見つけ出した対空陣地と敵部隊は・・・・
VAー3インベーダーの爆撃などにより壊滅はしたが・・・・・
反統合勢力の拠点は完全に潰しきっておらず残存する部隊は今後も戦い続けるであう

ましてや合流したであろうゼントラーディ軍はぐれ部隊の艦艇は見つかってない。

神楽少尉「とは言え月面軍直下の宇宙軍予備艦隊の我々が長々と居座って相手にする連中じゃない。これはエデン軍の仕事だ!」

吉野大樹「神楽・・・・・本当の事だとしてもその物言い反発を生むからやめておいた方がいいぞ。」

神楽少尉「すいません。」

ラウラと大樹の会話する中で腕を組みながら無言であった神楽は・・・・
月面軍直下のアンサーズ中隊がいつまでも相手にする連中ではなく・・・
惑星エデン防衛の任を担っているエデン軍の仕事だと言いはなった。

流石に発言がキツいと感じたのか大樹は神楽に注意した。

吉野大樹「今後、我々が惑星エデンに滞在している間下手したら駆り出される可能性はあるが・・・基本的には我々の仕事ではない。」

ラウラ「ミリア達は・・・・・・」

吉野大樹「ダンシング・スカル隊はテストの傍ら兼任してるからな・・・・」

ラウラ「そう・・・でしたね・・・・特殊部隊であるし・・・・・」

アンサーズ中隊の仕事にないにせよ・・・
最新鋭機のテストに参加しているダンシング・スカルは別である。

ダンシング・スカルの任務は銀河各地の反統合勢力の掃討であり・・・・
一般部隊では困難な任務を請け負ってる程の精鋭部隊で・・・・
ましてや今はテスト中なので、テスト機の実戦テストも実施してしまう事もある。

マックスやミリア達はしばらく惑星エデンに滞在し・・・・・
ダンシング・スカルの任務をやりつつVFーXー10改革のテストを続けるつもりだ。

ラウラ「でも、これ以上何も出来ないだなんて不満だわ。」

吉野大樹「命令があればやるしかないが、基本的に俺達の任務は仮想敵役(アグレッサー)だからな。反統合勢力の掃討任務ではないからな。」

月面基地所属の一般部隊であるラウラ達は黙って見てるしかなかった。

アンサーズ中隊の任務は仮想的敵役・・・・・アグレッサーで・・・
はぐれゼントラーディや反統合勢力に対しての掃討任務は管轄外であり・・・
基本的に関わる事はない。

ラウラは新統合軍内部の組織の縛りに不満を感じた。
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第46話 神楽少尉

2016-11-10 21:25:01 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
神楽賢二郎と言う男が可変戦闘機パイロットに憧れ志願した切欠は一つだった。
ファイターになりたい、国民を守る翼になりたいと・・・・・

その一新で新統合軍に志願し厳しい訓練を耐え抜いた末
可変戦闘機パイロットになり、国民を守る翼となり・・・・・
日々国民を守る為に誠心誠意頑張っていた。

純粋に単純に国民を守りたいとの一新で・・・

【ニューエドワーズ基地.本部ビル.オフィスエリア】

ラウラ達が食堂で談笑している頃、大樹と神楽はオフィスエリアに向かっていた。

茂人が小隊長と副官からなる各小隊幹部を召集し定期会議を開き・・・・
今後予想される模擬戦や教練、イレギュラーの出撃任務について協議しようとしていた。

イレギュラーの出撃任務は惑星エデンに潜伏した反統合勢力・・・・
狂暴竜鳥の討伐、ゼントラーディ軍はぐれ部隊の征伐に多岐に渡り・・・
エデン軍司令部、もしくはニューエドワーズ基地からの命令・・・・
そして相手方の襲撃があった場合、茂人らは出撃し対応する事になっていた。

当然、現地のエデン軍は出撃はするが・・・・
まだまだ練度は高いわけではなく、人手不足もあり戦力低下を極力避けるべく
練度の高い茂人らも出撃しカバーしなければならない。

吉野大樹「こらぁ、何をボサッとしてるんだ?」

神楽少尉「すいません、原点の事を思い出して・・・・・」

吉野大樹「思い出すのもいいが集中力散漫はよくないな、実戦であれば自分どころか味方の命が危なくなる。」

オフィスエリアに向かう大樹は集中力散漫な神楽を注意した。

神楽の様子は何処か気が抜けてるようであり、これから会議に向かう態度ではなく
今の態度で会議に出すわけにいかないので、少し口調厳しく注意し・・・・
会議に向けて意識の改めを計った。

原点を思い出してて気が抜けてたと神楽は言ったが、それで気が抜けてたら危うい
もし実戦であれば自身どころか味方にまで死の危機に直面してしまう事になる。

本多義輝「よぉお前ら早かったな!」

エラ「中尉、吉野大尉にお前ら呼ばわりは・・・・」

吉野大樹「少尉・・・・いいよ、本多中尉・・・・桐原少佐や他の面々は?」

本多義輝「まだ来てませんよ、俺らが早すぎるわけで」

吉野大樹「なるほどなぁ、分かった少しここで待ってますか・・・」

オフィスエリアの指定された会議室前に先に到着していた義輝とエラがいた。

早く来たのか、まだ茂人ら他の幹部は来ておらず・・・・
しばらく会議室前で待つ事となった。

今日、どんな内容でミーティングが行われるのだろうか?
待っている間、大樹はいろいろと想像していたが・・・・・
少し前に聞いた幹部士官同士の会話を思い出した。

ニューエドワーズ基地から100km離れた地点で・・・・
はぐれゼントラーディ軍が潜伏し、武装反抗を企てていると・・・・

もしかしたらそれを掃討せよと命じられるのか?

と・・・大樹は想像し有力的な事案について考えるが・・・
予想外のイレギュラーがあるかもしれないし、よくてただの定期会議かもしれないので
どんな内容が来ても動けるようにしようと考えた・・・・

【2021年3月27日.8時00分.格納庫】

ラウラは朝起き点呼と朝食の後、大樹と神楽に呼び出された。

一体何のようだとラウラは不貞腐れながらもパイロットスーツに着替え・・・
愛機であるVFー1Pフレイヤバルキリーのある格納庫に出頭した。
格納庫に入るとパイロットスーツを着た大樹と神楽・・・・・
そしてミリアの夫であるマックスがいた。

なんか嫌な予感しかしない・・・・・
イレギュラーすぎるメンツにラウラは不安を覚えた。

そうした中で遅れて茂人と美弥がやってきた。

桐原少佐「すまん、遅れてごめん。」

マックス「予定より10分前ですよ、特に問題ありません。」

桐原少佐「そうか?ならいいんだ。これよりエリア6におけるはぐれゼントラーディ軍と反統合同盟系組織のキャンプに対し威力偵察の作戦内容を話す。」

ラウラ「い・・・威力偵察?」

神楽少尉「敵方の勢力や装備などを把握する為、実際に敵と交戦して能力を知る事ですよ。」

ラウラ「こりゃご丁寧にどうぞ」

今回、ラウラ達が召集されたのはゼントラーディ軍と反統合同盟系のキャンプに対し
威力偵察を行い、後続のエデン軍掃討作戦部隊の突入を支援する作戦の説明の為だ。

惑星エデンには反統合同盟残党が近距離移民船団に密航し、密かに拠点を作り
拠点を元にはぐれゼントラーディ人や非地球反社会的勢力を取り込み戦力を増強し
最終的に武装蜂起し惑星エデンを乗っ取ろうと画策していた。

たまたま密航者がいた為、規模は小さくなんとか討伐出来る事となったが
反統合同盟に加わったゼントラーディ軍の部隊もいるため、戦力は未知数であり
エデン軍掃討作戦部隊を送り込んでも多大な犠牲者を出してしまう事となる為・・
ダンシング・スカル隊長のマックスとアンサーズ中隊が威力偵察と言う名目で・・
主力部隊の犠牲を減らす露払いの役割を担う事となった。

ただ、いるメンバーはハンター小隊のみであり他の小隊は参加してない

状況を踏まえた上で説明を聞いてたラウラは不満そう浮かべながら

ラウラ「何故、ハンター小隊しかいないんですか?」

桐原少佐「威力偵察だからだよ、ベルタリア准尉。まぁ一応、早期警戒機や可変攻撃機部隊も付く」

ラウラ「と言っても戦力足りません、これから敵の・・・・・」

威力偵察すると言っても戦力は足りない。
マックスを含めて僅か4機で反統合同盟系戦力と相手にしなくてはならない。
全部相手しなくてもいいが、4機だけだと心苦しい。

せめてもう1個小隊を参加させてもらえればと・・・・・

吉野大樹「もういいだろう、ラウラ・・・・任務は任務だ。文句は言うんじゃねぇ」

ラウラ「で・・・・でも」

吉野大樹「威力偵察ぐらいゼントラーディ軍でもやったろ、3機編成で・・・」

ラウラ「・・・・・分かりました、しっかり任務に励みます。」

これは命令であり反論はしてもいいが、最後は従わなくてはいけない。
今回の任務はマックスを指揮官とした4機編成での威力偵察であり、変更はない。

もっともな話ではあるが・・・・・
ゼントラーディ軍時代のラウラは3機で監察軍に対し威力偵察を行っており
遥かに過酷なあの頃に比べたら今の方が遥かにマシな方である。

ラウラは大樹に諭され納得しつつも不満は残った。
威力偵察とも言わずに全力で叩き潰せばいいものを・・・・

桐原少佐「ジーナス大尉、ジーナス中尉は?」

マックス「今回は僕だけです、久しぶりに部隊率いて戦ってみたいもので」

桐原少佐「そうか・・・・・」

マックス「まぁ大人しくしていればの話ですが・・・・」

桐原少佐「?」

今回部隊を率いるマックスではあるが、いつも一緒にいるミリアは参加しない

何より今のミリアはテストパイロットであり、やる事が多く
戦闘に参加している暇がなく、今回は不参加と言う形になった。
ただマックスは大人しくしていればと言う意味深な事を発言しており
仕事を放り投げ出撃してくる可能性は捨てきれない・・・・・

桐原少佐「とりあえずだ、反統合同盟残党とゼントラーディ軍の拠点を威力偵察し本隊が突入出来るようにしろ!ジーナス大尉、吉野大尉期待しておるぞ!」

マックス「了解しました。」

吉野大樹「期待に応えしっかり任務を達成いたします。」

その後もブリーフィングは少し進んだのちお開きになり・・・・
ラウラは大樹やマックスの指揮の下、作戦行動に入った。

今回の威力偵察はアンサーズ中隊に配属されてからの初陣であり・・・・
自身も命を失ったり、相手の命を奪う戦場に投入される・・・・・
無論、ゼントラーディ人であるラウラとは言え・・・・
初の可変戦闘機パイロットとしての実戦は緊張してしまう・・・・

訓練生として実戦は経験はしているとは言え・・・・・
実戦部隊ともなると訳が違う・・・・・

神楽少尉「ベルタリア准尉、顔色悪いようですが体調でも悪いのですか?」

ラウラ「えっ?ううん何でもない、可変戦闘機パイロットとして初陣だから緊張してるだけですよ。心配してくれてありがとう・・・・・」

神楽少尉「皆誰だってそうです。最初は怖いから始まります、生き残れば時期には慣れますけどね。」

ラウラ「へぇありがとう、それ聞いて安心したわ。(一応ゼントラーディ人なんだけどね、私)」

不安を感じていたラウラは神楽から然り気無く激励された。

初実戦は誰でも不安であり、いきなり戦死してしまうリスクがある。
生き残れば、時期には慣れ普通に戦えるが最初は不安で上手く戦えない。
そう言う事から初実戦で不安になっているラウラは神楽から激励された。

ただ・・・・・

ラウラは生まれながらの軍人種族ゼントラーディ人であり初実戦ではない。
可変戦闘機の実戦は一度は経験はしている。
それが故に無意識に神楽から若干馬鹿にされたかのような感覚を覚えた。

マックス「総員搭乗、各員は私に続け!」

いよいよ敵地に向けての威力偵察がマックスの号令の下開始された。

今回の任務は全部隊相手にする必要はなく、敵部隊の陣容と能力の確認と・・・
敵対空陣地を破壊すれば本隊に引き継いで任務終了と言う代物だ。

数においては敵の方が上手であるが、天才であるマックスが指揮官であり・・・・
ラウラが所属するアンサーズ中隊の精鋭ハンター小隊が指揮下に入る為・・・
上層部と茂人は損害は出ないだろうと考えていた。

吉野大樹「ラウラ、初陣だがいけるか?」

ラウラ「勿論よ、私はゼントラーディ軍の元軍人よ。それに可変戦闘機パイロットとしての実戦はこれが初陣じゃないわ。」

吉野大樹「そうか・・・・初陣を経験したのであれば心配はないな。期待しているよ。」

愛機のVFー1Pフレイヤバルキリーに乗り込んだラウラは大樹からも心配された。

ラウラは心配してきた大樹に大丈夫だと言う事と今回が別に初陣ではないと伝えると
目を閉じ安心した表情を浮かべ、期待していると言ってその場を去った。
期待しているか・・・・・不快ではないが、更に緊張感が高まったな・・・・
とラウラは苦笑した。

数分後、ラウラ達はニューエドワーズ基地から離陸した。

編隊はマックスが先頭にしたフィンガー・フォーフォーメーションで飛行し・・・
支援としてニューエドワーズ基地所属の早期警戒型のVFー5000Eが随伴した。

マックス「ニューエドワーズ基地の支援も中々ですね、早期警戒機を2機随伴させるとは・・」

吉野大樹「まぁ危険な任務ですからね、むしろあって当然と言いますか・・・・」

マックス「あって当然か・・・・確かにいつも単機で任務を遂行する私達は常に早期警戒機はついてないですね。」

吉野大樹「えっ本当ですか?」

目的空域に向かう道中、戦闘の緊張を和らげる為談笑していた。

早期警戒機2機がついてきているとは言え4機編成であり・・・・
遥かに数倍の戦力がいる敵拠点を威力偵察する任務は相当厳しく・・・・
誰か一人戦死してもおかしくない状況であった。

そんな事はここにいる誰もが分かっている事であるが・・・
無意識に厳しい現実に目を背けたくなるもんである。

しばらくするとIFFに反応する3機編隊の友軍とすれ違った。

ラウラ「ん?友軍機?見たことのない機体ね」

神楽少尉「友軍のVFー5コルセアですよ」

ラウラ「コルセアねぇ、F4UコルセアかAー7コルセアⅡなど数えて5代目かぁ。」

吉野大樹「よく知ってるな。」

ラウラ「戦争史研究していれば自然と覚えるもんよ」

すれ違った友軍機はVFー5コルセアと呼ばれる可変戦闘機であり
アドバンスド・バルキリー計画で開発された機体だ。
威力偵察の後に行われる掃討作戦において主力機体として使われる予定である。

ラウラ達が目撃したコルセアは作戦に参加する為に馳せ参じた部隊の物であり
作戦開始までの間、周辺空域の警戒警護を行っていた。

コルセアの小隊とすれ違うとパイロットはラウラ達に向かって敬礼していた。

ラウラ「この人達のためにも・・・」

すれ違ったコルセア部隊は自分達の成果次第で犠牲者生存者の数と結果が変わる

いい結果を出し少ない犠牲で自分達.新統合軍が勝利し・・・・
惑星エデンの秩序を乱し国民に仇なす反統合勢力を討たねばならない・・・・
今回の作戦は絶対に失敗してはいけないとラウラは意気込んだ。

作戦に熱心に取り組むラウラのバルキリーを左後方から神楽が見つめていた。
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