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夜間・休日 パンク寸前
~小児治療の現場から~
少子化で子供の数が減少しているにも関わらず、小児救急に駆け込む患者が増え続けている。目立つのが風邪や便秘など軽い症状の子どもたち。救急を24時間営業の夜間病院として利用するこうした傾向を、医療関係者は病院の「コンビニ化」と指摘している。 ある病院の調査によると、患者の98%が軽症で、入院を要する事例はわずか2%にすぎない。この背景には、共働きが増え、夜しか子どもを病院に連れて行けない、いざという時相談できる相手がいないなど、小児救急に頼らざるを得ない親の事情がある。しかしその結果、本来救急が対応すべき重症患者に手が回らず、待合室で急変する事態も起こっている。また、夜間、休日の過酷な勤務に耐えきれず医師が倒れ、小児救急を取りやめる病院も出てきている。逼迫する小児救急の現場に密着し、子どもの突然の病気やケガにどうすれば適切に対応できるのか、探っていく。
以上が10月9日に予定されている内容。是非、多くの人に見てもらいたいと思う。
都会で小児の救急に携わっている小児科医は、大変な苦労をされている。何が大変かと言うと、まず、その数の多さと忙しさ。少ない人数で、多くの日が深夜を含めて拘束されている。次に、いろんな親御さんへの対応。それと、今まで見ていない初診のケ一スだと、状況がよく解らなくて、下手をすると裁判沙汰になってしまう。
その中で、一番の難儀は、やはり、親御さんへの対応である。挨拶をしない、診察の時に食べている、状況をよく見ていなくて連れて来る、医師の助言を聞こうとしない、感謝の気持ちが少ない、・・・と小児科医とっては診療しづらい面が多くなっている。
私の様に、歳を取っているとそれにも免疫が付いていて、開き直って診れるが、理想に燃えて意気込んでいる若い小児科医には、気の毒なことだと思う。
それに、そんなに頑張っても、小児科医1人当たりの売り上げは冴えなく、病院での立場も弱い。
今の日本、救急病院では、多くの産科医だけでなく、多くの小児科医もぎりぎりで頑張っているのだ。