日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

子どもの立場で・・・

2011-07-29 08:11:08 | Weblog
 外来に来る乳幼児の中に、咳が治療に抵抗して続いているケースがある。原因がはっきりすることもあるが、アレルゲンもはっきりせず、気管支喘息でもなく、副鼻腔炎などの感染もないのに、咳が止まりそうで止まらず、長い間しているケースである。・・・→その様な子どもの咳の原因に、家族が吸う煙草の煙が原因のことがあるのです。(・・・←外来でしばしば!)
 「家でタバコ吸う人いませんか?」との質問に、「パパが・・・」との返事を母親がすることがある・・・。
 家の外で吸っても、しばらく気道の中に入っているし、換気扇の下で吸っても、それが全て外に出る訳でもなく、現実は、隙間から他の部屋に入っているし・・・大人のニコチン依存になっている人のせいで、子どもが長いこと(不明の?!)咳をしていることがあるのです!
 で、「病気ですから・・・意志が弱い訳ではないですから・・・禁煙外来を是非受診して下さい・・・止める気があれば、禁煙できるはずですから・・・」と説明することが多いが・・・時に、母親が、病棟のベランダでコッソリ吸っていた例もあったけど・・・。
 ある呼吸器内科の先生が、「タバコの害」に付いて、中学校での講演を依頼された。勇んで行って、結構生徒からの受けが良かったと思っていたが・・・→それ一度だけで、それ以後、その学校から、同じ依頼が全くない(・・・←依頼した先生自身が、ヘビースモーカーで、講演中、渋い顔を終始していたそうな・・・?!)。
 小さい時から、タバコの害に付いて、大人が積極的に教えておくべきだと思う。これだけ禁煙禁煙と言っている時台なのに・・・→学校の先生だけでなく、医師や看護師にも、喫煙者が結構いるのは、かなり問題かな?!
 知っての通り、吸っている人以上に、副煙流を浴びる人の方が、危ない。タール・ニコチンは2~3倍、ベンゾピレンは3・7倍、一酸化炭素は4・7倍、窒素酸化物は3・6倍?!
 ヘビースモーカーの夫を持つ妻の肺ガン死亡率は、非喫煙者の夫を持つ妻に比べ2倍もある。放射線障害と同じで、大人よりも子どもの方が、ダメッジが大きいのです。
 別の話ですが・・
 子どもの場合、不慮の事故で亡くなるケースが多い。入院中に、ほんのちょっとしたスキに、ベッドを乗り越えて転落したケース、沢山経験してきている。(・・・←中には、入院中のベッド転落により、何針か縫合した例もありますが・・・)
 「溺水」や「やけど」や「転落」で、救急搬送される乳幼児を救急病院では、しばしば経験する。「注意一秒怪我一生」って言葉があるけど、正にその通り。特に、小さい子どものいる家庭での残り湯は、とても危ない!
 大人は、子どもの立場で、行動して欲しいものです。
 

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