日本の心・さいき

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為になるかも知れない本(その36)

2007-03-18 07:13:52 | Weblog
専門2年生(執筆者不明)

 試験は何回受けても嫌なものである。話に聞けば、出題する側にとっても面倒きわまりないこととか。それならいっそ良しとしてしまえばと思うのだが、どうもそういう具合にもいかないものらしい。1月以来、追試追試と追いまくられて、みんなの顔も冴えない。
 ところで、細菌学の講義出席率は、正に最低の一途を辿り、斜面を転がり落ちる雪ダルマのごとく止まる所を知らない。追試の合格率があまり良くないことを考え合わせると、どうも追試ばかりが原因でもないらしい。
 そんな低調な雰囲気の中で、一際目立つのは、女性軍の前席への進出である。今まで目立たぬ席でツツマシヤカに講義を受けていた女性軍が、最前列目指してにわかに進軍を開始したらしい。今日も第2列目に4人の女性が座を占めている。一方、最前列には、ここを女性軍に明け渡してはならじと悲愴の覚悟を持った○君が、ただ一人頑張っている。しかし、彼も睡魔には勝てぬらしい。○君独特の大きな頭が一定のリズムをもって前後に揺れている。これでは、男性軍の陥落もそう遠くはあるまい。学2の男性諸君、奮起せよ。



 専門3年生(執筆者不明)

 待望のポリクリ迎えて、新年早々に始まった3学期も、後10日間残すだけになった。奇しくもポリクリ開始日は、鹿児島には珍しい大雪で、まるで討入りみだいじゃないかと話し合ったものだった。
 最初に回った内科で、先生がカルテを1枚差し出し、この患者さんを診なさいと言われた時には、慌ててしまった。何せ、患者さんに接するのは初めてのことだし、現症を取るのもおぼつかなく、カルテにどう書くのか分からない。予診では、患者さんに試験を受けている様だし、その後の検討では、先生方にみっちり絞られるしで全く立つ瀬がない。信頼してくれる患者さんを前に、概説、各論で得た知識をあれこれとひっくり返すが、無から有を生じる訳はなく、全く自分自身が情けなくなる。毎日”無知の知”の厳しさに鞭打たれている次第である。いつも緊張するのは体に悪いとみえて、防衛反応として土曜日には勉強に対する拒絶反応を起こしてしまう。
 4年生も卒業間近だし、いよいよ我がクラスが最高学年となるのだが、医学の厳しさ、その道の遠さに一層の闘志を燃やし大いに意気上がっているこの頃である。
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