俺はワルポンだっ!

ちょいワルおやじを卒業したワルポンの斜め下から見た現代社会

『平山郁夫の絵画“祈りの旅路”にふれて』

2007-10-05 23:16:57 | Weblog
先日、絵画に造詣の深いお友達(ワイフの)に、北の丸の東京近代美術館で平山郁夫画伯の「仏教伝来からシルクロードへ・・・画業60年をたどる大回顧展」を見る機会を頂いた。

皇居の周りは「ホコテン」で車両乗り入れ禁止、久方の都心の休日運転で、北の丸公園に入るのに苦労した。
水道橋方面から進んで、毎日新聞の角を右折し、紀伊国坂(きのくにざか)を登ってやっとのことで北の丸公園に入ったが、生憎と駐車場は満車、係員にドンドン奥へ、ついには一番遠い武道館横の駐車場まで誘導されてしまった。

なんだ、なんだ!
車を降りるとそこいら中に、まるでハエが集っているように、黒ずくめの若者たちがわんさかタムロしているではないか。
上下共だぶだぶの詰襟の学生服、バンカラな応援団のような黒の紋付き袴姿。
男も女もみんな同様のファッション。ゴスロリ(黒ロリ)の女の子も・・・。

おそるおそる近づいて、中でも可愛いくて、一番おとなしそうな子に「何があるの?」と、聞いてみた。
「Dragon Ashのライブが武道館であんの~!」
「何処から来たの?」
「神戸~!」
「いつ来たの?」
「今朝~!」

思いのほか明るく元気にはきはきと教えてくれた。
眺め回してみると、皆友達と連れ立って来たらしく、輪になって、にぎやかにおしゃべりしながら、弁当やお菓子を楽しんでいた。
ワルポンにとって、見かけは驚きの不思議な恰好ではあったが、みんなよい子に思えた。

我々も途中で求めた桟敷弁当(1,050円)を北の丸公園のベンチでのんびりと広げた。
しばらくすると、何処からともなくカラスが上空の枝に集まってきた。かなりの数だ。
弁当を狙っているのでは、と急いで平らげて、本来の目的の美術館へ向かうことにした。

館内はかなりの混みよう。

「釈迦像」や「玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)のシルクロードの旅」の神秘的で抒情的な作品を目の前にして、その場面に出くわしたかのような臨場感に心を惹きつけられ、思わず涙ぐむほどの感動を憶え、いつまでも佇んでいました。
我に返って、現実的に絵を見直すと、その巧みな遠近を生かした構図に深く感銘を受けたのでした。

外に出ると、もう夕闇が迫っておりました。

こりゃー、晩飯はデパ地下弁当にするしかないか!