俺はワルポンだっ!

ちょいワルおやじを卒業したワルポンの斜め下から見た現代社会

『軟らかな梨』

2007-10-13 10:42:02 | Weblog
10月はじめに、刈屋の梨を申し込んで送ってもらった。
早速、冷やして食べたところ「ふにゃら」と軟らかい。かじった時の「カリッ」とした食感が無い。
梨の味わいの醍醐味は甘味、酸味と食感が三要素だ。
梨のダンボール箱には封筒に入った請求書と以下のような説明書がありました。

《 お役様各位
  この度は、○○の梨をご賞味いただき有難うございます。
  今年の豊水は、昨年と違い暖冬で雪がほとんど降らず、開花が早くなる予想で したが、春先には低音になり平年よりも数日遅れの開花となりました。梅雨明け の遅れなど今年もあまり良い気象条件ではありませんでしたが、刈屋地区特有の 肥沃な土壌と有機肥料の使用により、例年並みになっております。しかし、台風 の影響で表面に枝擦れがあり、9月は例年より気温が高く、降水量が特に多くな り、果肉が軟らかくなっております。
 この梨は、樹で充分に熟してから収穫した為に、熟度が進んでおりあまり日持ち が致しません。すぐに召し上がらないものは冷蔵庫(野菜室)に入れておき、お 早めに食べ終えるように御願いします。
 尚、宅配便でお受け取りのお客様は、御依頼主様に到着の連絡を御願いします。 梨に、荷痛みや傷がありましたら遠慮なさらずに下記住所までご一報下さい。
     (住所、屋号○○、TEL・FAX、ホームページが記載) 》

なんだ、こりゃ・・・。軟らかい梨の言い訳ではないか。だいいち40個もの梨が家庭の冷蔵庫の野菜室に収納できるはずも無いじゃない。
ご一報、しなきゃ・・・。と、すぐさま次のメールを送った。

《 刈屋の梨 ○○ 様
 10月4日に豊水を送っていただきました。私の出身もそちらでありますが、現在 は千葉県に住んでおります。
 20世紀梨の発祥の地であります松戸市二十世紀が丘も近く、市川市、鎌ヶ谷、八 千代、印西市など周辺は全国的にも有名な梨の産地でもあります。幸水に始ま  り、かおり、豊水、秋月、新高、ほほえみ、愛宕など、夏から秋遅くまで季節を 追って、その味を楽しむことが出来ます。 そんな環境の千葉県の梨ではありま すが、刈屋の梨は昔からその味(甘味、酸味)、食感には定評があり、私は日本 一だと思いますし、地元の誇りであり、自慢の種であり、多いに楽しみを頂いて 参りましたし、十分に堪能させて頂いてまいりました。
 ところが、今回お送りいただいた品は、今までの刈屋梨のイメージを損なうもの で、商品価値があるとは到底思えません。千葉の栽培農家の方々も、その品質に は十分に配慮されておられ、熟し過ぎた商品は絶対に売りには廻しません。
 今回、「日本一の梨ですよ」と、お薦めし、友達にも送っていただいたのです  が、いつもは品物が着くと、すぐさま連絡をくれるその友達から未だに連絡があ りません。
 地元自慢の鼻がへし折られた気分です。
 「お早めに食べ終えるように」の注意書きも荷の中に入っておりましたが、その 時期も、もうすでに過ぎていると思いました。
 日本一の味の刈屋の梨の誇りを捨てないで下さい。
 日本一のナシ(梨)を台ナシ(無し)にしないで下さい。
                        ワルポン・中野 忠  》


消費者は我儘です。悪しからず。