四代目桶屋金之助の世界

おろかなるひとり言
胸を張れるような自慢話などはありません。
照れくさい話や恥ずかしい話ばかりです。

友部正人 『まちは裸ですわりこんでいる』

2017-09-11 10:48:11 | 音楽
先週の金曜日の夜、
刈谷駅近辺を一人歩いていた時に、
ある歌が僕の頭の中に蘇ってきた。
友部正人さんの『まちは裸ですわりこんでいる』

♪街は裸ですわりこんでいる
 夢を見ようにもあてがない
 最後の幸せをポケットに
 君は旅立とうとしている
 
 悲しい夜にはなぜか
 誰もがきれいに見えるもの
 やぶれ舟が僕のすき間に
 入れ込んで
 Hold onてささやいている
 
 とても晴れた日の午後
 僕は一人喫茶店の二階
 君が置き忘れていったやさしさを
 テーブルの上で並べかえてみる

 夕暮れの街は高校生でいっぱい
 でも君の若さにはもう出口なないよ
 だから夜はこんなに殺気立っている
 今度は台風さえもさけて通るらしい

 あめ玉をくわえた老人が一人
 縁側で今日も日向ぼっこ
 夕暮れの満員バスの中に
 もう見飽きた悲しげな顔ひとつふたつ

 お日様ももう先が長くないみたい
 肩はこんなにもあかさびだらけ
 僕もそろそろ腰をあげようか
 ビスケットの匂いのするフランスまで

デビューアルバム「大阪にやって来た」に収録されています。
メジャーな歌手ではないから知らない方が多いかと思いますが、
じっくり聴くと心に染みる。
詩が良いんだよね。

「大阪にやって来た」最初に聴いたときはインパクトがあった。
代表曲「一本道」とても感動する詩である。

歌手の歌を聴くというよりも、
詩人の詩を聴くという感じ。

最初に聴いたのは中学生の頃だったかと思う。
あの頃ラジオからは、多くの歌が流れていた。
「一本道」も僕にとってその1曲にしかすぎなかった。

数年前、フォーク好きの知人から友部正人さんのCDを借りコピーさせえてもらった。
友部正人さんの詩を理解することができたのは、この頃だった。
落ち込んだとき、淋しくなったとき、詩を聴きたくなるのです。

 ♪君が置き忘れていったやさしさを
  テーブルの上で並べかえてみる

この2行、とても気に入っている。
『まちは裸ですわりこんでいる』
好きな詩の1曲です。

コメント
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