四代目桶屋金之助の世界

おろかなるひとり言
胸を張れるような自慢話などはありません。
照れくさい話や恥ずかしい話ばかりです。

まるで六文銭のように or 友川かずき『サーカス』聴き比べ

2022-01-24 14:07:06 | 音楽
詩人中原中也を知ったのは、高校の国語の授業で。
代表作「汚れつちまった悲しみに」
この詩を読んだ時、僕の頭の中に1本の矢が突き刺さったような衝撃を受けた。
あれ以来、僕は中原中也の詩集をよく読んでいたおぼえがある。

秋田出身のフォークシンガー友川かずきさんが、中原中也の詩に曲を付けて歌っているアルバムも聴いていた。

中原中也の詩集「山羊の歌」に収められている
『サーカス』
♪幾時代かがありまして 
 茶色い戦争ありました
 
 幾時代かがありまして 
 冬は疾風吹きました 
 
 幾時代かがありまして 
 今夜此処でのひと盛り 
 今夜此処でのひと盛り 

 サーカス小屋は高い梁 
 そこに一つのブランコだ 
 見えるともないブランコだ 

 頭倒(さか)さに手を垂れて 
 汚れ木綿の屋根のもと 
 ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん 

 それの近くの白い灯が 
 安値(やす)いリボンと息を吐き 

 観客様はみな鰯 
 咽喉(のんど)が鳴ります牡蠣殻(かきがら)と 
 ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん 

 屋外(やがい)は真ッ暗 暗(くら)の暗(くら) 
 夜は劫々(ごうごう)と更けまする 
 落下傘奴(らっかがさめ)のノスタルジアと 
 ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

友川かずきさんも曲を付けて歌っているけど
小室等さんも曲を付けて、六文銭で歌を披露している。

二人の中原中也に対する詩の感情。
曲のイメージは全く違う。
友川かずきさんの個性がでるメッセージ。
六文銭の演劇の世界が伝わるような歌の世界。

どちらがよいか。
そんなことはどうでもいい。

中原中也の詩がフォークソングというツールの中で
いつまでも残っていくことに価値があるように思っている

六文銭(まるで六文銭のように) サーカス

友川かずき - サーカス

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