内閣支持率上昇？

　共同通信社が２８日・２９日に行った世論調査で「内閣支持率が５５％と７ポイント上昇」したという結果が出ました。

　同時に行われた「伊勢志摩サミットを評価する」という答えが７８．４％、オバマ大統領の「広島訪問はよかった」と答えた人は９８％に上りました。

　その他の経済問題や日米地位協定の改定、憲法改正に対する安倍政権への評価は半数以上が政権政策に反対する声が半数以上なのに、なんで支持率がアップしたのか分りません。

　結局は、サミットとオバマさんの広島訪問に引っ張られた結果でしょう。

　安倍首相は、自民党幹部と会合し「２０１９年１０月」まで「消費税を上げない」方針を述べたようですが、合わせて「衆議院の解散はしない」と話し、これには麻生財務大臣らが「衆院を解散して信を問うべきだ」と反対しています。

　消費税アップを２年半延長するということは、次の参院選（４年後）の後に上げるという企てと、安倍さんの自民党総裁としての任期が切れているということで事実上安倍政権では「消費増税」を行わないということになります。

　国民の目から見れば「アベノミクスは成功している」とは言い難いですし、安倍政権での「憲法改正」も難しい状況ですから、まあこれ以上ゴリ押しの「政権運営はやめようかなぁ～」とでも思ったんでしょうか？

　消費増税を延長すれば「国民は多少なりとも喜ぶでしょう」…。

　今、衆院を解散しなくても「参院で議席を大きく伸ばせば、改憲論議に花を咲かせる」こともできます。

　アメリカのトランプさんは「日本に米軍を駐留させるなら全額支払ってもらう。ダメなら撤退を考える」と言っています。

　アメリカの「核の傘の下」で「安保体制を構築してきた日本」は、本当にそうなったらどうするんでしょうか？

　安倍さんが必死になって「アメリカさん」のおっしゃる通りにしてきたのに、その努力は水の泡です。

　もし、米軍が日本から全面撤退することになったらどうするのか？

　安倍政権は、嘘や議論をはぐらかすようなことをしないでちゃんと国民と向き合って対話することができるでしょうか？

　「憲法を改正して、軍隊を持つのか」はたまた「米軍駐留費用を全額負担するのか」？

　その決断を迫られた時、国民はどんな判断をするべきでしょうか？

　そして、指導者はどんな判断を国民に迫ってくるんでしょうか？

　今はまだ何とも分からない状態ですが、トランプさんが本当に大統領になったら、イヤでも考えなきゃならない問題が山積することになるんでしょう。