政府が福島第一原発の事故で溜まっている処理水を希釈して海洋投棄することを決めました。
地元漁業組合などは大反対です。
当たり前のことでしょう。
最近になってやっと漁業ができるようになると思っていた漁業者の皆さんは、海洋投棄による風評被害が襲ってくるのではないかと心配しています。
これまで原発事故による風評被害がどれだけ厳しかったか、政府は真に理解しているのでしょうか。
その証拠に政府の高官たちがこれまで「風評被害の内容は真実ではない」とマスコミ向けにコメントするぐらいで、大々的なキャンペーンを行ってきたという実績がありません。
「風評被害による損失」を増やさないためには、しっかりと予算を組んで、安全であるという根拠を日本だけでなく全世界に向けて発信するしかありません。
何もしないのに、海洋投棄だけが話題になって生まれる「風評被害」を食い止めることができなければ、これはまさに失政というものです。
幸い海洋投棄の実施まで2年ぐらいありますから、その間に様々な手段を使ってアピールすることが必要です。
これをいい加減にするようでは、原子力発電を推進してきた政府・自民党は、これまで以上に国民の信頼を損ねてしまうことになるでしょう。
与野党一体になって、どうしたら「風評被害がなくなるか」を議論してください。
野党は、何でもかでも反対せず与党とキチンと協議して一番いい方策を考えないといつまで経っても政権なんて狙うことはできないでしょうね。