「継続」とは謳いながらも、実際は未解決事案を継続捜査するのではなく要はFBI行動分析科、BAUみたいなモンです。
―「警視庁継続捜査班」(テレビ朝日)
プロファイリングモノミステリーが大嫌いでした。嘘くさい犯人像、大仰な台詞、無駄に強調された専門用語の羅列、大げさな演技と演出。観ていてリアリティが感じられなかったからです。大概の場合、そうしたプロファイリングミステリーではプロファイラーは一人であり、プロファイリングに否定的な他の捜査官に反発を受けながらも捜査を進めていくため、必然的に立場は弱くそれでいて饒舌に犯人の心理を語りまくります。必要な台詞なんだろうけど、あんまり説明されまくると醒めるよ。
でも「クリミナルマインド」は大好きです。ドラマ的な大仰な演出が無いわけではないですが、そのプロファイリングに説得力があります。きちんと心理学的な裏づけを語り、過去の同種の犯罪事案を引用し、憶測ではなくプロファイリングに成っています。また基本的にプロファイラーの集まりであるため各々のプロファイリングは素人に対する説明というよりも、プロファイラー同士の議論になっています。だからこそまたそのプロファイリングは強化され、聞くに堪え得る強度を持ちます。
翻って、「警視庁継続捜査班」。第1話では”金曜日の絞殺魔”を自称する連続殺人鬼が6年振りに連続殺人を開始したという筋。プロファイラーは木村佳乃演じる貴志真奈美だけ。しかも外部から来た平。プロファイリングというより単なる憶測、推測、推理の域。決してプロファイリングではない。だから安っぽい。加えて、止せば良いのにそんな安っぽい推理に、糞の役にも立たないようなセンチメンタルすぎる台詞を乗せるわけです。観てられない。
6年前の犯行現場には犯人が意識的に鏡片を置き、今度の現場にはガラス片の代わりにペンダントを身に着けさせたと。動画サイトに上げられた犯行動画を解析したら被害者が身に着けたペンダントに被害者自身が写ってた!(日本のドラマに限らないけど、日本はこのスーパー画像解析脚本が多すぎる!ネット動画でペンダントに写りこんだものなんて解析できるか!)ことで現場に鏡があり、鏡やカメラは”目”であり、強い支配欲と自己顕示欲を表すのだとか。
他にもいっぱい言うんだけど、結局説得力があるのは、ロープの結び目による犯人の聞き手の推理と被害者の服の趣味と遺体発見時に着用していた着衣の趣味が異なるということから、犯人が服を着せ替えたという2点のみ。後は心理学的裏づけも過去の事案との類似性も乏しく、またそれを一人で語っているだけ。かなり弱いプロファイリングなのに周りの捜査官はそのたった一人のプロファイラーのプロファイリングに何だかんだ言って従ってくれる。無茶な推理をプロファイリングと入れ替えてるだけだよ。
また止せば良いのに捜査会議時には「クリミナルマインド」で特徴的だったプロファイラーの背景に話している内容と連関する映像を合成する演出をそのまま何のひねりも無く流用してるし。また加えて言うと、これまた「クリミナルマインド」に特徴的だった専任では無いけど広報官まで存在している。あとはスーパーハッカーなIT技術分析官とか居れば良かったのに。何と言うか、全体的に中途半端で微妙だなぁ。Dr.リードっぽい人はいるけど。
そして貴志や筒井道隆演じる矢吹の過去のトラウマも何だかんだでさらっとアウトラインは分かっちゃう。何でしょうか、これは。ウェブ周りのデザインとかは比較的頑張っているのに、このつまらなさ。悪くは無いけど、決して良くはない。このドラマのために、DVD借りに行ったりしないし、ましてやCSに加入したりは出来ないよなぁ。
―「警視庁継続捜査班」(テレビ朝日)
プロファイリングモノミステリーが大嫌いでした。嘘くさい犯人像、大仰な台詞、無駄に強調された専門用語の羅列、大げさな演技と演出。観ていてリアリティが感じられなかったからです。大概の場合、そうしたプロファイリングミステリーではプロファイラーは一人であり、プロファイリングに否定的な他の捜査官に反発を受けながらも捜査を進めていくため、必然的に立場は弱くそれでいて饒舌に犯人の心理を語りまくります。必要な台詞なんだろうけど、あんまり説明されまくると醒めるよ。
でも「クリミナルマインド」は大好きです。ドラマ的な大仰な演出が無いわけではないですが、そのプロファイリングに説得力があります。きちんと心理学的な裏づけを語り、過去の同種の犯罪事案を引用し、憶測ではなくプロファイリングに成っています。また基本的にプロファイラーの集まりであるため各々のプロファイリングは素人に対する説明というよりも、プロファイラー同士の議論になっています。だからこそまたそのプロファイリングは強化され、聞くに堪え得る強度を持ちます。
翻って、「警視庁継続捜査班」。第1話では”金曜日の絞殺魔”を自称する連続殺人鬼が6年振りに連続殺人を開始したという筋。プロファイラーは木村佳乃演じる貴志真奈美だけ。しかも外部から来た平。プロファイリングというより単なる憶測、推測、推理の域。決してプロファイリングではない。だから安っぽい。加えて、止せば良いのにそんな安っぽい推理に、糞の役にも立たないようなセンチメンタルすぎる台詞を乗せるわけです。観てられない。
6年前の犯行現場には犯人が意識的に鏡片を置き、今度の現場にはガラス片の代わりにペンダントを身に着けさせたと。動画サイトに上げられた犯行動画を解析したら被害者が身に着けたペンダントに被害者自身が写ってた!(日本のドラマに限らないけど、日本はこのスーパー画像解析脚本が多すぎる!ネット動画でペンダントに写りこんだものなんて解析できるか!)ことで現場に鏡があり、鏡やカメラは”目”であり、強い支配欲と自己顕示欲を表すのだとか。
他にもいっぱい言うんだけど、結局説得力があるのは、ロープの結び目による犯人の聞き手の推理と被害者の服の趣味と遺体発見時に着用していた着衣の趣味が異なるということから、犯人が服を着せ替えたという2点のみ。後は心理学的裏づけも過去の事案との類似性も乏しく、またそれを一人で語っているだけ。かなり弱いプロファイリングなのに周りの捜査官はそのたった一人のプロファイラーのプロファイリングに何だかんだ言って従ってくれる。無茶な推理をプロファイリングと入れ替えてるだけだよ。
また止せば良いのに捜査会議時には「クリミナルマインド」で特徴的だったプロファイラーの背景に話している内容と連関する映像を合成する演出をそのまま何のひねりも無く流用してるし。また加えて言うと、これまた「クリミナルマインド」に特徴的だった専任では無いけど広報官まで存在している。あとはスーパーハッカーなIT技術分析官とか居れば良かったのに。何と言うか、全体的に中途半端で微妙だなぁ。Dr.リードっぽい人はいるけど。
そして貴志や筒井道隆演じる矢吹の過去のトラウマも何だかんだでさらっとアウトラインは分かっちゃう。何でしょうか、これは。ウェブ周りのデザインとかは比較的頑張っているのに、このつまらなさ。悪くは無いけど、決して良くはない。このドラマのために、DVD借りに行ったりしないし、ましてやCSに加入したりは出来ないよなぁ。