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なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

キラースナイパー(原題:Killer Joe)

2013-01-21 | 授業
『映画秘宝』3月号のベストテンで高橋ヨシキさんが2012年のナンバー1に上げていたが。それにしても何てタイトルだ。何故か暗殺者関連の映画には邦題で「キラー」と付けられちゃう傾向があるような。ホント邦題付ける人は何であんな感じなんだろう。ぼくでも出来そう! 


リトルランボーズ


絵に描いたようなホワイトトラッシュ。『ウィンターズヴォーン』がリアルなホワイトトラッシュ描写なら、『キラースナイパー』(原題は『Killer Joe』なのに…どうせDVDスルーで売れないんだから『殺し屋ジョー』で良いじゃないか!何で殺し屋がスナイパーなんだよ!スナイパーはスナイプするからスナイパー!殺し屋じゃない!)はブラックコメディ的なホワイトトラッシュ描写。

主人公のクリス(『Killer Joe』ってタイトルなのに…)はドラッグディーラーだけれど、大物のドラッグを中抜きしたせいで返金を迫られ6000ドル(約58万円)を工面しようとするが、ド貧乏なのでお金が無い。実家はトレイラーハウス住まいで、父親はアル中で自他共に認める馬鹿(本当に頭が悪いという意味で)、義母は寝てるときにパンツも履いてない町で有名なヤリマンおばさん。年頃の妹のドテイは赤ん坊のころに実の母親に枕を顔に宛がわれ死にかけた影響で脳の発育に障害を負ってしまっている。

そんな時に、何故か実の母親の恋人から実の母親が多額の生命保険に入っていること、その受取人が妹のドテイであることを聞かされ、実の母親の保険金殺人を計画する。でも実の息子だから殺すのは忍びない。そんなところにまたまた母親の恋人から、昼は警官だがお金を渡せば人を殺してくれるジョーの存在を知らされる。これ幸いとばかりに、ジョーに殺人を依頼するクリス。だがジョーは前払いオンリーで、保険金受け取り後の支払いを希望するクリスはジョーに袖にされる。ところがジョーは幸か不幸かロリコンだった。ジョーは担保としてドテイを性的に要求。それをしぶしぶ受け入れてしまう屑過ぎるクリスと父親。


何処まで本気なのか、おそらく全部本気の冗談なのだろうけれど、ジョーとドテイの前戯シーンのエロいことエロいこと。後半のジョーのフライドチキンを使ったある描写はウィリアム・フォークナーの『サンクチュアリ』を髣髴とさせるような、鬼畜監督ウィリアム・フリードキンの面目躍如的な素晴らしくも最低最悪なシーンを見せ付ける。このシーンだけでも一見の価値はあるんじゃないのか。ちなみにフリードキン自身は『Killer Joe』をして、『シンデレラ』の類型と語っている。たしかに、担保として差し出されたドテイだったけれど、ジョーと居ると嬉しそうな幸せそうな顔をしている。でもそうするとラストカットは…と思ってしまう。


もっと調べたほうが良いなぁ。






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