大学時代の劇団かっぱの同期、大阪在住通称じゃんぐるせぶんがやって来るというので、同じく同期の双子と、後輩でもあるカミさんを誘い、飲むことにしたのは17日の夜。直前のもりげき王の審査員で一緒になった、かっぱ時代の後輩、通称せばすも誘って店も予約してあとは集まるだけの金曜の夜。
この日は風が強かった。なんとなく心配になり、17時15分花巻空港到着便の情報を見てみた。あれ? 大阪空港じゃない? どこから来るんだ? あ、神戸空港発に花巻便があった。
すると、強風につき欠航! なに? 欠航? ということは、うっかり間に合わなかったら単なる地元にいるかっぱOBの飲み会になる?
とまあそんな危惧があり、すでに出発の途についているかも知れないじゃんぐるせぶんにショートメールで連絡を試みるモノの、通じない。まあ、旅慣れているヤツのことだから、なんかあったときは連絡をくれるだろうと、半分は心配しながら店へ向かった。 なんと言っても旅慣れているのスケールが違う。ヤツは北極や南極にまで出かけているのだ。うっかりすると1年間で地球を何周かしてしまうかも知れないような旅慣れなのである。
とはいえ相手は天候のことである。どうにもならない場合もあるよねぇ。
そんな心配は杞憂だったようで、ほぼ時間通りにヤツは、赤いシャツを着て現れた。家族や子どもたちの近況を報告し、和やかに酒宴はすすむ。「最近は南極とか行ってんの?」みたいな話から、「実はこの赤いシャツ、カンボジアで買った」みたいな話になり、「タグがついてないんだよ」と、首の後ろをめくって見せてくれた。
とある市場のようなところで食事中、通り向かいを見るともなく見ていると、何やらミシンで服を仕立てているところがあったそうだ。近づいて見てみると、なんだかよさげなモノだったので、「それを売ってくれないか?」と聞いてみたところ、ちょっとビックリされたらしい。でまあ、一応値切ってみたらしいのだが「これはそういうモノじゃない」と突っぱねられ、言い値で購入したという。
実際モノは丁寧に作られていて、布質も良く、確かに「そういうモノじゃない」感じだった。
そこから導かれるように、せばすはインドに行ったときの、絵に描いたような詐欺に遭いかけた話を始めた。
その日の宿泊は、目の前の駅を越えたあたりにあるのだが、その通路前には、何やらマシンガンのようなモノを持って立っている警官風情がいたらしい。「何かあったのか?」「ここは通れるのか?」などと逡巡していると、怪しげな男が寄ってきて「どうした? 何か困ってるのか?」みたいに話しかけてきたという。「ここは通れるのか? 向こうのホテルに行きたいのだが、もしかしてなんか事件があったのか?」みたいなことを聞いてみると、「そのホテルで爆破事件があって泊まれないから、オレが別のホテルを紹介してやる」みたいなことを言われたという。
でもそれって、ガイドブックに書いてある典型的な詐欺の手口なんだよねぇ。とまあ、そういう絵に描いたような詐欺に声をかけられたのが、警官風情の目の前! でもその警官風情は何にも言わないらしい。注意くらいしろよ! と思ったそうだ。そりゃそうだよね。
とまあ、世界はいろいろだなぁと。
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