呉服店でのドミナントというミニ展示会がありましてね、大抵は一人の作家もしくは工房の作品を中心に見る事ができます。今回は数回逢っている作家さん。作風は好きな方で一点ほどもっているので余計に「今回の新作は~」と色々見せて頂けるので楽しい時間を過ごせます。
でもねえ。「いらないものはいらない。」と声を大にしては言えません。呉服屋に入りづらいと思っている人は多いですよね。普通のショップでも一旦店員に捕まると巻くのに一苦労しますよね。しかも「買いたいものがない」場合は特にそう。でもふらりと目的もなく入った店で一生ものに出会う事も少なくない。ので念入りにチェックします!
今回は無かった・・・・・。残念。というか良かった。
今年は何も買わないはずだったのに、何故か姫と話が合い、嫁入りした着物はもう数点。両手くらいにはなっています。その他に新たに反物だけだったものを仕立てたものもあるし、洗い張りして新品になったものもあって、また増えた気分。裾まわしを取り替えただけでかなり印象が変わるのです。着物って便利。年代を問わずに着られるというのはその辺にあるんですね。
そういえば、最近読んだ本に「着物ほど不安定で少数派でありながらその位を毅然と保てている文化はない」とのこと。着物は日本文化の古い遺産だと思われがちでもう日常には戻らないだろうに、町で来ていても違和感がないし、成人式や七五三、結婚式には必ずといっていいほどその地位が確立されているという不思議な装束。普通の文化なら衰退してなくなっていますよね。日本文化で衰退したもの・・・・・?論語を勉強するとか?文明開化のあたりからかなりおかしくなってきているのに、着物はちゃんといつもどおりそこにある。そしてその魅力は失われず、技術は受け継がれ伝統として脈々として根付いている。
だから焦らずに探す。本当に必要なものや着たいと思う着物は向こうからやってくる。これ我が家の信条です。
店員を巻く一言「とりあえず、待って」これが一番。その後に「やっぱり考えたんだけれどいらないわ」とメールする。
その場で断ると「後悔する」とか「一点物なのでなくなりますよ」とか言われると女心がぐらつくのです。
あ!勿論欲しいものは即効ゲットですけど・・・・。