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農業の現場の おはなしなどなど。

『ネズミ一匹でも大山鳴動』な時代へ

2011-02-16 19:03:00 | Weblog
『ネズミ一匹でも大山鳴動』な時代へ

まえぶれや騒ぎが大きいわりには、実際の結果の小さいことをたとえた
ことわざに 大山鳴動して鼠一匹 というものがあります。
大きい山が音を響かせ揺れ動くので、大噴火でも起こるのかと見守っ
ていると、小さな鼠がたった一匹出てきたにすぎなかった
』という意味
あいになりますね。

しかしですね、家畜の大量飼育が盛んになってきた現在、これからは
このことわざは、『鼠一匹でも大山鳴動』と、直さねばならなくなる
うな気配ですよ。
15日付けの、鳥インフルエンザに関する各新聞の記事を読んでそう
思いました。以下は新聞記事と内容となります。↓ ご参考に。


『鹿児島・出水の鶏舎、「ネズミが感染経路か」疫学調査チーム結論』

出水市の採卵鶏農場で発生した鳥インフルエンザの感染経路などを調べ
ている県の疫学調査チームは14日、県庁で会合を開き、調査内容をと
りまとめた。発生鶏舎内でネズミの死骸やフンが見つかったことなどか
ら、ネズミがウイルスを運んだ可能性がある、と結論づけた。
会合は非公開。座長の高瀬公三鹿児島大教授(家禽疾病学(かきんしっ
ぺいがく))によると、感染経路について野鳥、人、空気感染などの可
能性を検証したが、いずれも否定。鶏舎からネズミ1匹の死骸と多数の
フンが見つかり、モグラの穴が鶏舎の内外に複数あったことから「ネズ
ミがモグラの穴を通り侵入してウイルスを運んだと断定はできないが、
可能性を否定できない」と結論づけた。未消毒の井戸水が鶏の飲用に使
われていたが、高瀬教授は「ウイルスは水で繁殖できず、井戸は密閉さ
れていたため、感染源と考えづらい」とした。



補足 そして2009年4月にはこんな発表もありました。

国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザに感染』

国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5
N1型)に感染していたことが、東京大医科学研究所と山口大の調査で
わかった。野生動物の感染は、国内ではこれまで鳥類では報告されてい
たが、哺乳(ほにゅう)類は初めて。宇都宮市であった日本獣医学会で
4日、発表した。
東京大医科研の堀本泰介准教授らは、西日本の3地域と東日本の1地域
で05年以降に捕獲されたアライグマ988匹の血液を調べた。その結
果、10匹の血液から、過去にH5N1型に感染したことを示す抗体を
検出した。 これらの10匹がいた3地域のうち2地域は、ニワトリや野
鳥の感染が報告されていない地域だった。
発症して死んだ渡り鳥などを食べて感染した可能性が考えられるという。
養鶏場での発生がなくても、国内にウイルスが持ち込まれている可能性
を示した。
堀本さんは「感染率が1%と低く、アライグマ間での感染拡大は考えに
くいが、養鶏場への感染源になる恐れはある。ウイルスの侵入防止策を
再確認すべきだ」と話す。
国内の野生動物のH5N1型感染は、ハシブトガラス、クマタカ、オオ
ハクチョウの鳥類3種で確認されていた。アライグマは北米原産で、ペ
ットとして輸入され、野生化した。雑食で繁殖力が強く、国の特定外来
生物に指定され、駆除が行われている。
大槻公一・京都産業大教授(獣医微生物学)は「海外ではネコ科などの
哺乳類の感染が報告されており、国内で見つかっても不思議ではない。
野生動物はほかの病原体をもっていることも多く、むやみに接触しない
ことが大事だ」と指摘する。


以上です。

▼ 最新式のウインドレス鶏舎でも感染がおこっているところを見ると
  ネズミ原因説には説得力があると思います。。

本当は危ない有機野菜」「里地里山複合大汚染」「夢で終らせない農業起業



韓国・・・“家畜ホロコースト”がひきおこす環境汚染

2011-02-16 10:46:09 | Weblog
韓国・・・“家畜ホロコースト”がひきおこす環境汚染

隣国・韓国を襲った未曾有の口蹄疫と鳥インフルエンザ被害。その口蹄疫
拡大を防ぐために韓国の国土には、300万頭を超える牛・豚が、さらに
鳥インフルエンザを防ぐために、鶏・鴨・ウズラ545万羽が、全国およ
そ4200カ所に埋設されたといわれています。

そして春をまじかに控えた今、埋却地の周辺で心配されているのは、埋却
地から発生する有機物窒素など汚染物質が多く含まれる浸出水が原因と
なる飲料水源の汚染と、河川や臭気の問題を含む住環境全体の汚染です。

青瓦台の関係者が「この問題はいまや畜産問題や畜産農家の問題にとどま
らず、いまや私たち全員の問題となった
」と口をそろえるという、この環
境汚染に関するニュース〔2月13日から15日分〕を集めてみました。

ご参考に。

  2月13日中央日報 「口蹄疫、李明博政権最大の汚点になりかねない」
  2月15日中央日報 「春になれば土からにおいが・・・青瓦台が超緊張」
  2月15日中央日報 「埋却地から発生する浸出水対策に数百億ウォン」
  2月14日朝鮮日報 「口蹄疫:農水部長官、ずさんな浸出水処理に困惑」

▼ 有機物汚染がおこると河川の生物層が ↓ 変化します。

本当は危ない有機野菜」「里地里山複合大汚染」「夢で終らせない農業起業



鳥インフルエンザ/最悪の事態を想定し決断した宇部市

2011-02-16 02:36:18 | Weblog
鳥インフルエンザ/最悪の事態を想定し決断した宇部市

養鶏場の場合、家畜伝染病予防法に基づき、殺処分や移動制限措置など
 が取られるが、動物園や公園で飼育されている動物などに対する感染防
 止策を定めた法律はない。


これが鳥インフルエンザに関する法律です。

そして2月09日。

広さ約100万平方メートルの人造湖を持つハクチョウの飼育数が日本一
であり、ペリカンのカッタ君がいたことでも有名な山口県宇部市の常盤公
で死亡したコクチョウに高病原性鳥インフルエンザウイルスH5亜型が
確認されたのです。 カッタ君のページは こちら 。

高病原性鳥インフルエンザウイルスH5亜型の発生を確認した宇部市の対
策は、
 
 これから進展するかもしれない最悪の事態を想定し常盤公園内で飼育
 しているハクチョウ類を殺処分する


という重いものでした。動物園や公園で飼育されている動物に対する殺処
分が、日本で初めて実施された
ことになります。

対策に関する宇部市のホームページは こちら 。

カッタ君に代表される、トリとヒトとの暖かい交流を売り物とした公園で
の話し
であるだけに、しょうじきショックを受けたニュースでした。

しかしです。

処分から数日経過したいま、思うのです。 トリとヒトとの密接な交流が
あったからこその対策であったのかもしれないな、と。
2月12日のニュースにはつぎのような一節があります。いわく・・・

 県も11日、県庁で対策連絡会議を開き、殺処分に携わった職員が
 健康不安を訴えていないことなどが報告された。


と〔数年前の茨城県の弱毒性鳥インフルエンザにおける処分時に数名の
県職員に抗体が確認されたという記憶が・・私にはあります〕。


2月09日から12日にかけての対策と処分に関する経過は以下に。

 2月09日 中国新聞 は こちら 。
 2月10日 朝日新聞は こちら 。
 2月10日 日テレニュースは こちら 。
 2月12日 読売新聞 は こちら 。


▼ 「本当は危ない有機野菜」「里地里山複合大汚染」「夢で終らせない農業起業