植物の。味が変わってスタコラサッサ。
お日さまの存在を忘れてしまいそうになるくらいに雨の降りつづいた
昨年2015年の6月。めったにない異変はそのときにおこりました。
ひさしぶりにお日さまがあらわれ、ほっとした朝のできごと。
くだんのカラスの楽しみにしている朝食であるシンジュサンの幼虫が
生活の場にしているクロガネモチの樹上からいっせいに・われさきに
わさわさわさと逃げはじめたのです。
のののののののののの
樹上ら幹をつたって逃げるものが多かったのですが、なかには枝から
地面めがけてダイブするものまで現れる始末・・・。

そのあと。
なんだか苦しそうなようすの[地面に降りた無防備な]シンジュサン
の幼虫たちは樹から降りた順に待ち構えた鳥やアリの群れに襲われて
あれよあれよというまに[イモ虫としては巨大ぎる]その姿を消して
いったのです。
そして、その原因です。
おそらくは “クロガネモチの葉の中に大量の硝酸態窒素が残留して
しまった” と いうこと。 わかりやすいようにまとめると・・・
4月まで大量に飛来するヒヨドリのたまり場となるクロガネモチ
↓
地上にヒヨドリのフンが多量に堆積する
↓
5月下旬からひと月以上も連日雨がつづく
↓
地温が上がらない
↓
微生物[硝酸化成菌など]によるフンの分解が進まない
↓
そんなある日。ひさしぶりに晴れで地温がいっきにあがる
↓
微生物の活動が活発になり、フンの分解がいっきに進む
↓
フンが 大量の亜硝酸態窒素や硝酸態窒素に変化
↓
その大量の硝酸系の生成物を、クスガネモチが吸収
↓
クスガネモチの茎葉に硝酸系の生成物が貯まる
↓
シンジュサンがクスガネモチの葉を齧[かじ]る
↓
シンジュサンの体内に硝酸系の生成物が貯まる
といった[農業の現場でも牛に起こるものと同様の]経過をたどっ
ていったのではないかと、考えられます。 専門的にいえば
人間を含む動物が硝酸態窒素を大量に摂取すると体内で腸内細菌
により亜硝酸態窒素に還元され、これが体内に吸収されて血液中
のヘモグロビンを酸化してメトヘモグロビンを生成してメトヘモ
グロビン血症などの酸素欠乏症を引き起こす可能性がある上、2
級アミンと結合して発ガン性物質のニトロソアミンを生じる問題
が指摘されている
という現象ですね。 これを 以前ご紹介した図で示すと
ののののの
赤線で囲った部分にあたります。
ということで今回は、いろいろな気象条件[ひと月もふり続く雨]
や 生物的な条件[大量のヒヨドリが飛来した年であった]が重な
ったがために、クスガネモチに発生したシンジュサンの幼虫がいっ
せいに樹上から姿を消したということ、そして もうすこしのあい
だ続いたはずの あの若いカラスの朝の楽しみが ある朝いっきに
なくなってしまったという稀有なできごとのご紹介でした。
◎ 「肥料が大量に施肥された結果、ミネラルウォーターとして市販さ
れている物も含む地下水が硝酸態窒素に汚染されたり、葉物野菜
の中に大量の硝酸態窒素が残留するといった環境問題が起こって
いる」といった解説がなされることが多い 環境問題。
しかし安全だと宣伝されることのおおい“有機物”によっても硝酸
態窒素汚染は現実におこるのだということを認識していただけた↓
ら幸いです[大腸菌やウイルスの有無で原因は特定できることで
すしね]。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
お日さまの存在を忘れてしまいそうになるくらいに雨の降りつづいた
昨年2015年の6月。めったにない異変はそのときにおこりました。
ひさしぶりにお日さまがあらわれ、ほっとした朝のできごと。
くだんのカラスの楽しみにしている朝食であるシンジュサンの幼虫が
生活の場にしているクロガネモチの樹上からいっせいに・われさきに
わさわさわさと逃げはじめたのです。
のののののののののの

樹上ら幹をつたって逃げるものが多かったのですが、なかには枝から
地面めがけてダイブするものまで現れる始末・・・。




そのあと。
なんだか苦しそうなようすの[地面に降りた無防備な]シンジュサン
の幼虫たちは樹から降りた順に待ち構えた鳥やアリの群れに襲われて
あれよあれよというまに[イモ虫としては巨大ぎる]その姿を消して
いったのです。
そして、その原因です。
おそらくは “クロガネモチの葉の中に大量の硝酸態窒素が残留して
しまった” と いうこと。 わかりやすいようにまとめると・・・
4月まで大量に飛来するヒヨドリのたまり場となるクロガネモチ
↓
地上にヒヨドリのフンが多量に堆積する
↓
5月下旬からひと月以上も連日雨がつづく
↓
地温が上がらない
↓
微生物[硝酸化成菌など]によるフンの分解が進まない
↓
そんなある日。ひさしぶりに晴れで地温がいっきにあがる
↓
微生物の活動が活発になり、フンの分解がいっきに進む
↓
フンが 大量の亜硝酸態窒素や硝酸態窒素に変化
↓
その大量の硝酸系の生成物を、クスガネモチが吸収
↓
クスガネモチの茎葉に硝酸系の生成物が貯まる
↓
シンジュサンがクスガネモチの葉を齧[かじ]る
↓
シンジュサンの体内に硝酸系の生成物が貯まる
といった[農業の現場でも牛に起こるものと同様の]経過をたどっ
ていったのではないかと、考えられます。 専門的にいえば
人間を含む動物が硝酸態窒素を大量に摂取すると体内で腸内細菌
により亜硝酸態窒素に還元され、これが体内に吸収されて血液中
のヘモグロビンを酸化してメトヘモグロビンを生成してメトヘモ
グロビン血症などの酸素欠乏症を引き起こす可能性がある上、2
級アミンと結合して発ガン性物質のニトロソアミンを生じる問題
が指摘されている
という現象ですね。 これを 以前ご紹介した図で示すと
ののののの

赤線で囲った部分にあたります。
ということで今回は、いろいろな気象条件[ひと月もふり続く雨]
や 生物的な条件[大量のヒヨドリが飛来した年であった]が重な
ったがために、クスガネモチに発生したシンジュサンの幼虫がいっ
せいに樹上から姿を消したということ、そして もうすこしのあい
だ続いたはずの あの若いカラスの朝の楽しみが ある朝いっきに
なくなってしまったという稀有なできごとのご紹介でした。
◎ 「肥料が大量に施肥された結果、ミネラルウォーターとして市販さ
れている物も含む地下水が硝酸態窒素に汚染されたり、葉物野菜
の中に大量の硝酸態窒素が残留するといった環境問題が起こって
いる」といった解説がなされることが多い 環境問題。
しかし安全だと宣伝されることのおおい“有機物”によっても硝酸
態窒素汚染は現実におこるのだということを認識していただけた↓
ら幸いです[大腸菌やウイルスの有無で原因は特定できることで
すしね]。
