グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

まずは小さい面積からとりあえず試してみる。

2017-11-21 13:25:34 | Weblog
​​まずは小さい面積からとりあえず試してみる。

いろいろな技術やそれに伴ういろいろな商品があふれているのは
農業の分野でも同じ。たとえば生育不良に陥った時には、ついつ
い新しいことに頼りたくなるのは人情だと思います。まあ、しか
し。最初から大々的にお金を使うこともありません。まずは小さ
い面積からとりあえず試してみる・・・ことも、大切なのではな
いでしょうか。
ということで、
根のある地下部に空気と同時に液肥をいれるという、合理的な肥
料のやり方である“かん注施肥”についてのおはなしでにからめて、
その技術を まずは自分で・しかも “注射器”でためしてみたと
いうおはなしとなります。

 ↓

『まずは小さい面積で試してみる』

コンプレッサーと大掛かりなかん注機がなければ、液肥のかん注
はできない・・・なんてことはありません。
要するに・・・空気といっしょに、液肥が地下部にはいりさえす
れば良いのですから。


 かん注実験.jpg


と、いうことで、こちらは生育中のミニトマト苗にその技術を応用
したケースです。そうなんです、この生産者の方が液肥を苗鉢の地
下部に注入するのに使用しているのは・・・


 同じ原理.jpg


注射器です。

空気といっしょに液肥を土中にいれるという原理は、まさに同じ
ですものね。

じつはこのミニトマト苗は、一部に鉢土の高PHが原因の微量要
素欠乏がでていた
もの。そこで微量要素の液肥の葉面散布を行な
うと同時に、注射器による液肥のかん注をおこなっているのです。

そしてその結果ですが、


 色が乗ってくる.jpg


葉面散布だけを実行したものよりも、より早く色がのってきまし
たよ。

このケースなどは、“どうなることかと、毎日心配してみている
よりも、小面積であったとしても、
 
 自分が納得するために、とりあえず試してみる

ことの大事さを、具現化したものだといえるでしょう。

ちなみに使用する液肥ですが、もちろんPHの低いタイプの液肥を
使用しています〔土の高PHが原因で障害がでているわけですから
ねっ
〕。

と、いうわけで今回は、おおがかりでなくても、やる気とアイディ
ア次第でいろいろな栽培の工夫は立証できるし試せるというおはな
しでした。


晴れ 鉢土から、苗床。苗床でも好結果がでたら、つぎはハウスの
  一連。そして3連・・という具合に、技術は試しつつ広げていく  
  と、失敗することは まずありません。  

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜