グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

倒れるか倒れないか。ぎりぎりまで育てるのが技術。

2019-06-04 12:06:15 | Weblog
倒れるか倒れないか。ぎりぎりまで育てるのが技術。

田植えのはやかった場所ではそろそろ穂肥。ということで早期水稲
の穂肥に関する回となります。よろしかったら。

 ↓

以前にイネを倒さないことが大切ともお話ししました。では、倒さない
ことに執着したあまり、 イネの穂ができ始める時期〔 こちら 〕に
栄養補給をおこなわないとしたら、イネはいったいどうなるのでしょう。

その場合には、つぎのような症状がでる恐れがあります。

 1. 穂の大きさが小さくなります。
 2. 穂の出る時期が揃いません。
 3. 茎が弱くなり、倒伏する場合があります。
 4. イモチやモンガレ病などの病害に冒されやすくなります

といったふうに倒伏を恐れるあまり、穂づくりの大切な時期にイネへの
栄養補給を怠ったり、強すぎる中干しなどの生育調整をおこなったりす
れば、できかけているイネの穂におおきな影響が及ぶことになります。
さらに「より栄養が足りない場合が続けば、イネの体にまわす養分さえ
も穂作りに転用される
」ために、上記の3番や4番などの事態がひきお
こされることになります〔​ヒトにたとえてみますと、妊娠がわかってか
ら断食を強行するようなものになりますものね​
〕。

そこで 栄養補給が必要だと判断したイネの場合には、穂作りに励む
イネの体力が回復するような施策をすぐにとりますよ。

たとえばイネがすぐに利用できるようなやさしい肥効の肥料[​こちら​]
を施用することや、中干していた田に水をいれるといった適切な水管理
をおこなうことがこれにあたります[栄養生長から生殖生長に変える話
は 
こちら]。

・・・充実して実の数が揃ったイネの穂は 重く倒れやすいもの

しかし、その 重い充実した穂を出したイネを、倒れるか倒れないか
というぎりぎりのところまでうまく育てる
ことがうまくやるコツ、それ
が 農業技術である ということになりましょうか[同じ田でもこんな
に差がでるの回は ​こちら​]。

せっかくのイネつくり。田にイネを植えた限りは、農業技術を駆使して、
おいしいおコメを たくさん そして同時期に とりたいものです。


晴れ 水田一枚を、努力してうまく収穫する。これが30枚あれば
  大きな収入差となってきます。それがたとえば30作・30年
  続いていくとすれば、もっともっと大きな収入差が生まれて
  きますよ。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜







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