グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

果樹の大害虫・・・そは天牛。。

2021-04-19 18:50:43 | Weblog
GB388 果樹の大害虫・・・それは天牛。。

次回関連で ゴマダラカミキリの回 再録です。

 ↓

天牛と農家さんによばれている虫をご存知ですか。 こちら 。

それがカミキリムシです。この天牛という名前、方言だとばかり思って
いたところ、れっきとした中国語なのだそうですね(びっくりでした)。

じつはこの虫、樹木特に広葉樹にとっては厄介な存在・・・それという
のもほぼ全ての広葉樹種(お庭のミカンやイチヂクにも)に穴を開けて
内部を食害する
からです。内部を食害されると、木は樹勢が弱まり、最
悪なら枯死するといった被害を受けてしまいます。

この虫の厄介な点は、その産卵数の多さです。平均が200個、多い個
体では400個も卵を産むといわれていますので、これでは果樹農家さ
んが捕殺にやっきとなるのもしかたない
こかもしれません。

そして、この天牛の特徴はその器用さにあります。

表面がツルツルの物体であっとしても、簡単に取り付き、そして歩き廻
ります。一度、空中から飛来したゴマダラカミキリ が、そのまま曇りガ
ラスの表面にピタっとくっついて着地する瞬間を目撃しましたが・・・
いやーみごとな技で、まるで忍者にみえましたよ。

 取り付くというよりも、あれは 執り憑く でしたね。

足に吸盤でもあるのかと思いましたが、吸盤ではなく、ハート型で細か
い毛が生えている付節というものを脚先にもっているために、彼らには
このような能力が備わっているのだそうです。

そんなゴマダラカミキリムシですが、丑年〔別名・天牛ですからね
の2010年前後年には ヨーロッパ、特に英国で大被害を引き起こし
たことが話題となりました。その侵入経路ですが、英国には、カエデの
苗木にはいって
オランダを経由で侵入。現在、英国だけではなく、オー
ストリアや、ドイツ・フランスでも確認されているとのことです。

そのような被害の実態を聞くと・・・前述の〔空中からでも上手に樹に
取り付くという
〕器用さに加えて、たとえ飛来を用心していたとしても
卵や幼虫やの形態で〕いつのまにか潜入されてしまうという点。

彼らには やっぱり 忍者 を連想させられてしまいます。

ちなみにヨーロッパ以外の、たとえばアメリカ大陸の米国では、こちら
ではすでに東アジア原産種のゴマダラカミキリが、厄介な林業害虫とな
っていますから・・・ほんとにさすがに素早い。

ということで前回、前前回にひきつづいて、樹木への産卵のための飛来
がはじまっているゴマダラカミキリなど天牛についてのおはなしでした。


晴れ  もちろん農業にかぎらず、お庭の果樹やさらには果樹の
  鉢植えなどでも注意が要
です。最近なんだか樹勢が弱って
  きたような・・と思われたら、早めの点検をお薦めします。 
 
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染