ウイルス病の怖いところは。H
ヒトでいうならノロウイルスに新型インフルエンザ。家畜でいえば岐阜
の豚コレラや鳥インフルエンザに口蹄疫と、ウイルスばやりの世の中で
す。ということで、今回は農業の、まずは植物・作物のウイルス病につ
いてのおはなしです。2010年前後の再掲載ですが、よろしかったら。
↓
『ウイルス病の怖いところは。』
たとえば家庭菜園でも良く栽培されているトマトですが・・・
栽培されているトマトの収量減を引き起こしたり、最悪の場合は感染した
トマトを枯らしてしまうこともあるタバコモザイクウイルス病や黄化葉巻病
黄化エソ病などのウイルス病があります。
その伝染の経路ですが、まずはこのウイルスをもっている昆虫から伝染
します。
そしていちど感染してしまうと、つぎは昆虫がいなくても、かかった株
から健全な株へと、次々とウイルス病が感染していくことがあります。
これは、ウイルス病にかかってしまった株といまだウイルスにかかって
いない健全な株とを、〔ヒトが〕同じ農作業管理をおこなってしまった
ために感染が拡大してしまうというケースです。
また、そのような農業管理だけではなく、前の作でウイルスにかかって
いたトマトの残滓が圃場に残っていた場合は、その残滓から感染するケ
ースも場合によっては〔感染力の強いウイルス場合には〕おこりえます。
さらには残滓ばかりではなく、前作で感染したトマトに触れていたトマ
トの樹に使用した支柱や農具から感染する場合もあります。
驚くべきことには、かかっていたトマトの種からでも感染したとか、2
年前に乾燥土壌中に鋤き込まれたはずの〔ウイルスに感染した〕トマト
の残滓からでも感染したというような実験報告すらあります。
ということで、タバコモザイクウイルス病などに代表されるウイルス病は
● なんといっても治療する薬がない
● 感染するちから が、強すぎる
● 第三者によって感染が広がってしまう場合がある
● 条件が満たされれば、不活性化していたものが活性化する
といった点が、怖れられているわけです。
怖れられるあまりに、「トマト栽培されている農家の田畑では喫煙者
が嫌われる」といった伝説さえも生まれました。
これは喫煙者の吸っているタバコ製品や、生産現場では喫煙を控えて
はいても、ふだん喫煙している喫煙者者の手には、ウイルスが付着し
ているのではないかと疑われたためです。
そして、このような感染パワーに満ちたウイルス病に対する対抗策で
すが
● 媒介する昆虫をこまめに駆除する
● 作業に使う農具や農機具を清潔にしておく
● 早期発見に努める
● 発見した場合には、すばやく抜き取って処分する
と、いったような手段がとられています。
いじょう、今回は栽培されている作物に対して様々な病状を引き起こ
すことで収量減をもたらすウイルス病についてのおはなしでした。
ちなみに栽培管理中の作業現場のヒトの手を介した感染を防ぐ方法で
すが
● ハサミやナイフを第三リン酸ナトリウムの飽和液で消毒する
● ハサミなどの農具を、煩雑に取り替える
などといった対策をおこなうことで、作物の汁液を介した感染を予防
する方法 が取られていますよ。
つづく。
植物に感染するウイルスの数ですが、世界中でいえば950種
以上、国内では300種以上があるといわれていますよ。
この種類の多さもまた、脅威です。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
ヒトでいうならノロウイルスに新型インフルエンザ。家畜でいえば岐阜
の豚コレラや鳥インフルエンザに口蹄疫と、ウイルスばやりの世の中で
す。ということで、今回は農業の、まずは植物・作物のウイルス病につ
いてのおはなしです。2010年前後の再掲載ですが、よろしかったら。
↓
『ウイルス病の怖いところは。』
たとえば家庭菜園でも良く栽培されているトマトですが・・・
栽培されているトマトの収量減を引き起こしたり、最悪の場合は感染した
トマトを枯らしてしまうこともあるタバコモザイクウイルス病や黄化葉巻病
黄化エソ病などのウイルス病があります。
その伝染の経路ですが、まずはこのウイルスをもっている昆虫から伝染
します。
そしていちど感染してしまうと、つぎは昆虫がいなくても、かかった株
から健全な株へと、次々とウイルス病が感染していくことがあります。
これは、ウイルス病にかかってしまった株といまだウイルスにかかって
いない健全な株とを、〔ヒトが〕同じ農作業管理をおこなってしまった
ために感染が拡大してしまうというケースです。
また、そのような農業管理だけではなく、前の作でウイルスにかかって
いたトマトの残滓が圃場に残っていた場合は、その残滓から感染するケ
ースも場合によっては〔感染力の強いウイルス場合には〕おこりえます。
さらには残滓ばかりではなく、前作で感染したトマトに触れていたトマ
トの樹に使用した支柱や農具から感染する場合もあります。
驚くべきことには、かかっていたトマトの種からでも感染したとか、2
年前に乾燥土壌中に鋤き込まれたはずの〔ウイルスに感染した〕トマト
の残滓からでも感染したというような実験報告すらあります。
ということで、タバコモザイクウイルス病などに代表されるウイルス病は
● なんといっても治療する薬がない
● 感染するちから が、強すぎる
● 第三者によって感染が広がってしまう場合がある
● 条件が満たされれば、不活性化していたものが活性化する
といった点が、怖れられているわけです。
怖れられるあまりに、「トマト栽培されている農家の田畑では喫煙者
が嫌われる」といった伝説さえも生まれました。
これは喫煙者の吸っているタバコ製品や、生産現場では喫煙を控えて
はいても、ふだん喫煙している喫煙者者の手には、ウイルスが付着し
ているのではないかと疑われたためです。
そして、このような感染パワーに満ちたウイルス病に対する対抗策で
すが
● 媒介する昆虫をこまめに駆除する
● 作業に使う農具や農機具を清潔にしておく
● 早期発見に努める
● 発見した場合には、すばやく抜き取って処分する
と、いったような手段がとられています。
いじょう、今回は栽培されている作物に対して様々な病状を引き起こ
すことで収量減をもたらすウイルス病についてのおはなしでした。
ちなみに栽培管理中の作業現場のヒトの手を介した感染を防ぐ方法で
すが
● ハサミやナイフを第三リン酸ナトリウムの飽和液で消毒する
● ハサミなどの農具を、煩雑に取り替える
などといった対策をおこなうことで、作物の汁液を介した感染を予防
する方法 が取られていますよ。
つづく。
植物に感染するウイルスの数ですが、世界中でいえば950種
以上、国内では300種以上があるといわれていますよ。
この種類の多さもまた、脅威です。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」