グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

どれほど技術が進化しようと自然災害の影響はでる。。

2015-08-14 04:07:39 | Weblog
どれほど技術が進化しようと自然災害の影響はでる。。

どれほど営業努力しても避けがたいもの、そして技術がどれほど発達し
ようともその被害を回避できると断言しがたいもの、それが第一次産業
における自然災害です。

たとえば台風。たとえば熱風。たとえば降ひょう。たとえば大雪。

ひとたびこれらの気象災害に、直面したとすれば、たとえば とある県
の農業の実際の1年間の被害額でいえば

■ 夏場の相次ぐ台風により水稲等に55億円
■ 前半の高温多雨などの異常気象により麦に30億円
■ 降雪で野菜に10億円
■ 降ひょう等で野菜などに40億円
 
などといった大きな被害が、ひとつの県で・それもたった1年のあいだ
におこってしまうことも日常茶飯事なことなのです。

しかもこの被害・被害額というものは、困ったことに平均ではない。
害というものは、じつに不公平なもの
でもあります。典型的な身近な例
でいえば、たとえば 竜巻。

 Aさんのハウスは被害ゼロ・しかし隣のBさんのハウスは全壊

といった、 道1本へだてただけで被害額が大きなること なども、ま
まある。1年のうちに再度、いや3度もやられてしまうことさえある。
もうすこし大きな例でいえば、たとえば台風。偏西風や気圧の影響など
により随時刻々と進行方向が変わっていく台風による被害でいえば

 コース予報では影響を受けないといっていたのに甚大な被害

となってしまったケースなども日常茶飯事・よくあることであるのです。

そして、ちなみに 本年。 自然災害

6月中旬、100棟を超えるハウス倒壊をひきおこしたといわれている
群馬県伊勢崎地方を襲った突風被害には[昨年の雪害にあって再建した
ばかりであったハウスもあったとの話もあって
]胸が痛みました。
7月下旬、台風11号の進路にあたった和歌山県串本町付近の海岸では、
時代の寵児的にもてはやされているマグロ養殖のマグロにおおきな被害
がでていたたことが報道されました。
海外に目を転じてみれば、今年の4月前後のイタリアでは、これまでは
何の問題もなかったはずの樹齢数百年にも及ぶオリーブの巨木が[ピア
ス病の蔓延のため]つぎつぎと伐採されていく映像がメディアによって
伝えられもしました。

そう、自然災害はある日突然に、最新の設備であっても容赦なくおそい
くるものであり、しかもこれまで数百年のあいだの知識の蓄えがあった
としても、不運が重なると被害を免れることができないものでもあるの
です。

というわけで今回は、第一次産業においては技術がどれほど進化しよう
としても[いうまでもありませんが大規模化しても六次産業化しても]
多かれ少なかれ自然災害による想定外の影響を受けてしまうという お
はなしでした。


◎ 被害というものは不公平なもので 幸運なことも
  “災害がやってきたのにまったく被害がなかった” という例外
  も往々にして ある。災害に見舞われた地域にあっても幸運に
  恵まれる方々も またあり
なのです。
  そんなときには 農産物の値があがって 濡れ手に粟[もちろ
  ん他の作物であっても/笑
]状態に。
  これもまた災害・これもまた第一次産業。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜