グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

豪雨の際に気くばりが必要な土地について。

2016-10-05 10:36:28 | Weblog
豪雨の際に気くばりが必要な土地について。

台風16号の片づけや作物のケアに手をとられているうちに、
またまた台風18号の接近です。 ということでご参考までに
よろしかったら。


 ↓


いっけん緑豊かな森林が広がる日本の山。しかし日本の山のうちの多く
の面積を占める人工林〔ヒトの手によって主としてスギやヒノキばかり
が植林されている林
〕では、2016年現在さまざまな管理不足が指摘
されています。

そんな山の人工林の現状ですが・・・

残念ながら現場では、「か細い木・薄暗い森・地肌剥き出し」といった
手入れ不足のスギ林やヒノキ林ばかりが、多く目につくのです。

気をつけなければならないのは、このような手入れ不足の山〔放置林と
よばれています
〕が、土砂災害や水害を引き起こす要因となっているこ
と。そう、全国のあちらこちらで、“豪雨時の雨が、濁流となって放置
林の地面をえぐり、管理不足で弱っている木々を土ごと押し流す”とい
った形での、災害事例が数多く報告されるようになっているのです。
 → 流木で水害がおこる事例は こちら

そこで今回のタイトルの “豪雨災害に対して気くばりが必要な土地”に
ついてですが・・・

たとえば

  家がもともと斜形地にある
  家の裏手と基部が急斜面の山〔とくに人工林〕である

というような場所である場合には注意が必要ですね。さらにはそのよう
な家屋の立地条件に加えて

  最近 裏山や、家屋の基部となっている土地の木々を伐採した
  ここ数週間にわたって集中的に豪雨があった
  震度3以上の地震が頻発した

といった大きな変化があった場合には要注意です。

そして、そのような危険を自分で見分けるポイントですが、台風が多い
今年のような年には

  落石があるかどうか
  規模に関係なく、崖の部分が崩落していないか
  家の周辺に、異常ともいえる量の水が湧き出していないか

などといった、これまでにはなかった“変化”が家の周辺で起きていな
いかどうかを確認しましょう。いじょう、豪雨の際に気くばりが必要
な土地に関するお話しでした。

● 林産県であったとしても安心できないという現状

 宮崎県は人口林比率が多い、日本一のスギ生産県です。このいっけん
 緑豊かにみえる県の、2004年の台風被害は甚大なものでした。
 台風の激しい風雨は、1810ケ所の山腹を削り、当時で195億円
 以上ともいわれる大災害を引き起こしました。



◎ 木材の自由化に伴う木材価格の低迷、ひいては山林経営が
  採算に合わないことが、“人工林の放置”の最大の理由です。
  枝打ちや間伐といった、木材育成にかかる管理費用を捻出
  できない
という状態が、長きにわたって続いています。
  豪雨後の海岸に押し寄せる流木の現状については こちら
  

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