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中世の騎士の甲冑のような鉄の鱗を持つ貝

2021-01-04 17:29:36 | Weblog
中世の騎士の甲冑のような鉄の鱗を持つ貝
2010年分ですが、次回関連で再掲載です。

 ↓

『中世の騎士の甲冑のような鉄の鱗を持つ貝』

この貝の標本と出会ったのは2006年江ノ島水族館・・・わたく
しはこの標本をみたときに、これはてっきり「オウムガイを鉄で模
したアート作品
」であるな・・・と勘違いしてしまいましたよ。

sk_hokudai_01.jpg

そう、みえませんか?

さらに外見とおなじように生態も独特。通常の巻貝は敵に襲われる
と殻の中に身を隠し蓋を閉めてしまいますが、この貝には蓋が無く、
鱗のある足を閉じることで自らの身を守るのだそう。

見た目と同じように硬そうと見て取れる、そのあたかも金属のよう
にみえる鱗から連想したのは、

そう中世の騎士の甲冑姿。51FKMVM8B7L__SL500_AA300_.jpg  

そしてこの貝の鉄の鎧の成分は見た目だけではなく、ほんとうに 
鉄分〔硫化鉄〕で、なんと磁石にも反応する。

鉄は実験などでは硫黄と反応して硫化鉄〔Fe + S→ FeS]と
なるのはわかっていることのですが、その化学反応を

 体内でおこなったうえに、その硫化鉄の成分で鱗を生成する

というのですから、この生物のすごさにはただただ脱帽もの。あっ
と、書き遅れてしまいましたが、この貝の名前はスケーリーフット。
和名をウロコフネタマガイ」といいます。

2001年に世界で初めてインド洋の深海にて採集・学術発表され
「硫化鉄の鱗を鎧のように身にまとった巻貝」として世界中で話題
になったスケーリーフット。世界の海の中でも、その地点でしか見
つけられていないという不思議なそして超貴重な貝であります。


晴れ > ここで・・・忘れてならないのは日本の飼育技術の巧みさ。
  深海でも高温域でもない大気圧下の常温で飼育することに
  成功し一般公開までしてしまうというのですから、これがま
  たなんのもまして素晴らしいですよね。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染