グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

生き物にもやさしい『溝切り』。

2023-05-20 11:07:10 | Weblog
生き物にもやさしい『溝切り』。
タズリさま[こちら]にて草をとられ、土中のメタンガスや硫化ガスを
だされた田は大きく育ってきます。 そして充分に育ったところで
「中干し 」でイネに気合を入れる・・・そんな田んぼの中干しに付随
に関する作業で「溝切り」といわれる技術があります。 

これは 田の中に

 5~10m間隔に深さ約10~15センチ・幅約20センチの

を掘ること 、なんですよ。


ののののの 溝切り溝.jpg 


タズリさまと同じで、いまはエンジン付きがありとても楽。そう
ですね、今年もやってみたのですが、田の中の周囲+田の中に3本
の溝を掘って、10アール当たりでだいたい30分というところ。

なあにやってみれば 早いものです。

 機械は こんなかんじ  です。
 最近は トンネルを掘る ようなものもあるんです。

そんな溝を、田の中に掘ることで、なにが変わるのだろう・・・
なんておもいますでしょう?けれど、これがもうまったく・たい
したものなんです。

中干しで水を抜きたいときには、この溝を使ってササッと排水
きますし、逆に田が乾いて水を入れたいときは、この溝を伝って
スムーズに水ー
がはいる。

 それはもう感激もの。すばらしい技術なんです。

そしてこの技術には、もうひとつ、とても感心するところがある
んです。

なんだとおもわれます?

それは、田の水が干されるときに威力を発揮するのですが・・・
水の出し入れのために掘ったその溝が、メダカやオタマジャクシ
などなどの

ののののののの溝切り・全体.jpg

田に生きる水棲生物のための〔用水路への〕避難路になるという
役目も果たすことなんです。

これなんかほんと、『昔から伝えられた在来農法[有機農法とは別
の]は、生き物に対するやさしさを持っている
』と、かんじる瞬間
ですね。つくづく。


<emoji code="h044" /> 『水の管理は、稲つくりの半分を占めるほど大切な作業
  である
』という、 みずみはんさく 。 いろんな田んぼ
  を見て、まわればまわるほど、うなづけること多々あり。
  なんですよね。
  

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜」

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