グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

おコメの品質は、気温の上昇で下がります。

2013-09-26 18:55:52 | Weblog
おコメの品質は、気温の上昇で下がります。

イナ作の収穫がはじまり、新米が本格的に市場に出回り始めました。
・・・ということで、今回はそんなオコメの品質に関するおはなしと
なります。よろしかったら、ご参考に。

  ↓

コメ粒に黒い斑点があるおコメを見られたことはありませんか。

この症状は、カメムシという昆虫による被害でおこります。イネの
穂がでたばかりのイネのモミがまだ軟らかい時期。その時期にカメ
ムシの食害〔針状の口を差込みモミ内の液を吸収しますよ〕にあう
とモミが変質するのです。

 この黒い斑点のあるコメ粒を 斑点米

とよびます。

困るのは、この斑点米が交じっている率が高いほど、品質が低い商
品とみなされること。コメの価格が下がってしまうのです。

そんなカメムシによる斑点米の被害は、当然のことながら

 カメムシの頭数が多い年ほど大きくなる

ものです。そしてそんなカメムシの大発生の原因は、なんといって
猛暑です。カメムシが、温度が高いほど世代数が増えていく。

もうひとつ、カメムシが増える原因として上げられるのもがありま
す。それは

 6~7月の少雨

です。カメムシが最初に産卵する6~7月の時期に少雨であれば、
発生が増えるとされていますよ。

かくして、「高温」と「6~7月の時期の少雨」。この2つの気象
条件が揃った地方では、カメムシの世代数が増え、その親カメムシ
の子や孫の 数が爆発的に増えていくことで、斑点米被害が続出し
ていく
 ことと相成ります。


そんなカメムシの増加傾向を伝えたニュースの数々は こちら


・・・イネの穂が出て、もうすぐ収穫といった肝心なところでカメ
ムシの被害にあったとしたら、農家としてはほんとうに悔しいもの
なのです。

カメムシたちも、生きていくのに必死。それはもちろんわかるので
すけれど、最近では年を経るごとに斑点米被害がふえてくるのは、
栽培する側にとっては〕やはり大きな問題です。

ということで今回は、おコメの品質が落ちる要因のひとつとして
近年の猛暑と天気の偏りが原因としてあるというおはなしでした。


暖冬も、虫の数を増やしている原因のひとつです。むかしは
  冬の低温で死んでいたはずの虫が、死なずに越冬しちゃう。
  これもまた、虫の頭数が増えてしまう原因となっています。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染