なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

キャリア

2007-01-07 01:38:43 | Weblog
 先日成人病の話をしましたが、その続き・・・というより
 実はizuizuさんのところで、似たようなテーマの話がありました。
  手のうちを晒してしまいますが先日の記事は以前に書いてあったもので、年末の話に押されて後ろになったものです。
  今日の方の話はその続きでもあり、刺激を受けたものでもあります。
 さて、この間話しましたが私の周囲には成人病の経験者が多いような気がする。
私を入れて4人ですが、「4人くらいでは多くは無い」と言われそうですが、もっと軽度で”表沙汰?”になっていないものとか、本人が隠しているものがあるかも知れないから、4人とは言え”碁を打つ人”限定ですから少なくは無いと思う。
 そんなことを自慢してもしょうが無いですが。
  それで、前にもどこかで登場してもらいましたが、もう一度整理すると
①、先日お話しましたが、同じ職場のS氏:くも膜下出血のキャリアで、今は職場復帰しているけれど、外から見て完治しているとは言いがたい。
 だから、本当はもっとリハビリを兼ねて対局したほうが良いと思うのですが、(碁を打たない人=)世間の目の関係で昼休み碁を楽しむのは微妙。
②、私の昔のリアルの囲碁仲間のMさん:脳梗塞のキャリア。
 この方は私よりはっきり半石は強い人でした。
  ある時期単身赴任先での食事中に舌のもつれを感じたらしい、診察してもらったところ脳梗塞だったと言うことで、現地で入院治療。
 一応日常生活に支障が無いところまで回復して、そこでリタイアしました。
  年令は私と同じですが囲碁とか他の趣味に明け暮れている、恵まれた?人
   退院して会社もリタイアしてから単身赴任先から戻って碁会所復帰しましたが、最初はウッカリミスが多かったようです。
  以前から慎重な方で重厚な棋風でしたから、軽はずみな手と言うのでは無く・・・そうですねある方向の手が見えていないと言うか、”覗きに継がぬ”とか”一手の手入れをせず”という感じでした。
  妥協をしないで一杯一杯に打つタイプ=そういう打ち方に美学的価値を感じているらしい人なので、こういう弱点があるときは大変で、”さしもの良い碁を一手で・・・”と言うことが良くありました。  
  マアその時期は悪い下手連中には人気でしたが、その辺りの原因は数ヶ月で修復されたようには見えます。
  ただ、発病前と今で同じかどうか?・・・本人の感想は聞いていません。
③、この方もリアルでの知り合いH氏:脳溢血らしい(実のお兄さんから聞いた)
 私にとっては衝撃のデビューで現れた人です。
  ある日碁会所に初めて来た時に席料など持ってこなかった。
   財布を忘れたのではなくて「席料」と言う観念が無かったらしい。
 通常碁会所みたいなところでは常連なら「財布を忘れたのなら、この次で良いよ」なんですが、やはり初めての人だし、見た感じどこか異常を感じたのか・・・
 「すみませんが、席料をお願いします」となった。
  碁席としては当然の1手です
 するとかのH氏は、突然腕時計をはずして、金属のリストの鎖などなどをカウンターの上において”にっこり”です。
 「これでどうだ」と言うところです。
   恐らく本人としては、「充分すぎるから文句はあるまい」でしょう。
 まるで鉄火場の代貸しとのやり取りみたいですが、ここは碁会所ですから・・・
 「それは困ります」しか言えないところ。
この時H氏は「これだけの品物を並べても受け入れられないのが理解できなかった」ようです。
  彼としては碁会所の入り口でトラブッていてはいつまで経っても碁が打てないので、先ほどの品々を掴んで表に飛び出していきました。
 当然家に帰ったのではないらしい>>>数刻後にお金を持って現れたのです。
  多分たぶん・・・近くの市中の金融・一時預かりの
 この人はそういう現れ方をしてからもここに通うようになり常連になりました。
  勿論初めのようなトラブルは二度とはなかったのです
 ただかなり無口ではあったが、囲碁は大好き人間です。
  想像ですが病気の影響で言葉がはっきりしない点があって、本人が意識していたのではないだろうか。
  実のお兄さん(この人はH氏が常連になった後、よく見えるようになった・・・様子見と言うかお目付け役)の話では昔はもう少し強かったらしい。
 このお兄さんと私はだいたい互い先でH氏は3子くらいでしょう
  以前は兄弟で互い先くらいだったらしい
 だから病気で3子分下がったのかも知れない・・・が、相当な早打ちで打つのを楽しんでいた>>>これは病気前と同じかどうかはお兄さんには聞いていない。
④、私もキャリアなら負けていない:究極の自慢・・・他に何にも無くなったらこれしかない
 高血圧の血筋正しく?、一番初めに心臓肥大で路上で苦しくなったり運転中に異変を感じたりしたことがありました。
 虚血性何とかとか、不整脈もあったらしい。
  それで糖尿病で入院して3年たって脳梗塞を起こした。
 私の主治医はかなり口が悪いと言うか、私のためを思ってはっきり言っているのか「成人病が順番どおり起きていますね・・・」とブラックユーモア調で”ニヤッ”
  心臓付近の血管にも問題があるとのことで、造影テストをしましたが、いずれバイパス手術必死とか・・・
  ”ネット+囲碁”命としては、病院にパソコンを持っていってネットにつなげるかどうかは切実な問題です。
  病室にTVも新聞も無くても我慢できますが、パソ無しではフラストレーションが溜まって病気に良くないのでは?・・・先生!
  ところで脳梗塞と診断された時に「もしかしたら二度と碁を打てなくなるということもあるかも知れない」と不安でした。
 これは遥か昔・・・そう、中1の夏に病気をしたときと同じ心理です。
  中1の6月末に表で運動していて、体調に異常を感じた
   家に帰って横になったのですが、熱は40度を越えて+猛烈な頭痛です
 あれほどの頭痛を経験してしまうと普通の頭痛は可愛いもの?
  で、当時のことですからかかりつけのお医者さんに往診してもらいました。
 あれこれ診てくれたのですが、先生が最後に私の両足を持ち上げて「く」の字にしようとしたのですが、私の体が曲がらずに「く」の字にならず、一本棒のまま持ち上がってしまう。
  それで先生は納得したらしいが私は何の検査だったのか疑問だったので・・・そのまま帰ろうとするお医者さんに思い切って「先生!何の病気ですか?」と聞くと、先生は一言
 「脳膜炎」なんと!!
  心なしか先生の口の端が歪んで、にやっとしたように見えた!!
 先生が帰ってからが大変です。
  当人としては頭が痛いの、熱が40度を越しているなど言っていられません
 数学の教科書を取り出して「まだ問題が理解できるし解ける」、国語の教科書を出してまだ読める・・・
  それとも自分で分かっているという錯覚だろうか?という疑心暗鬼
   13才の子供でもいろいろ考えて怖かったのです。
 脳梗塞の時もそれに似ていて、「どんどん進行していくのか」「現状維持?」「はたまた元に戻るか」不安で一杯でした。
  私の表にでた症状は右手右ひじ右指、右足右ひざ右足首などの違和感で運動機能の障害で外から見ると浮腫んでいました。
 言語は自分では早くしゃべれないしなんだかもどかしい。
   早く歩けない・走れない、ボールを投げられない・・・
 碁は!!やっぱりポカが増えた。
  でも今考えると後にしても「ポカ」と分かったのだからまだ救われたのかな?
 当時すごく不安でしたが、何とか回復したようには思う・・・が
  まだ集中力と言うか思考の切れ味みたいなものに不満がある
 そういうものは昔から無かったかな?
   病気のついでに「昔はもっと良かった」みたいです
仕事も含め日常生活は本人としては普通通り・・・走れない・早く歩きにくい・早口でしゃべれない>>>決して急がない人、ゆっくり静かにしゃべる人と言うキャラを作って外からは一目では分からないような努力をしています。
  まあ話してもいいのだけれど、どこかで酒の肴にされるのも癪ですし・・・
 皆そんなものかな?
 さて成人病キャリア囲碁大会なんていうものがあったら
 そして病気のキャリア数とか程度でハンデをもらえたら・・・私はたくさんもらえそうです。
  少なくとも数では負けていません!自慢できないけど