なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

伝道シンドローム?

2007-01-20 00:25:13 | Weblog
 初心者に碁を伝えたいという思いは今のところ叶えられていないので、いつもどこか頭の中に引っかかっている。
 どういう知識とか、方法をどういう順番で伝えていけばいいのか・・・
  碁を打つ喜びを知ってしまって、後の人に伝えて行きたいと思ったのですから、最低ノルマ一人以上・・・それが出来れば今より囲碁人口は減らないはず。
 気持ちはそうなんですが、一番初めの問題がクリアーされていないのです。
  自分から積極的に碁を覚えたいと思っている人、そういう意志を持っている人は問題ないけれど、これを期待するのは”待ち”の体勢で、何も積極的な働きかけをしないのですから、自然発生的に希望者が増えるのは殆ど期待できません。
 「ヒカルの碁」で一時ブームのようになったのは偶然でしょう、少年少女の囲碁教室が盛んになったりしたのですが、ブームが去ると希望者は激減しているらしい
  とはいえ今なら「ヒカルの碁」の記憶があるのだし、積極的な姿勢が必要でしょうね。
  そういう時、個人として何が出来るのでしょうか
 このまま何もしないで時が過ぎるのは惜しい気がします。

 思い違いかも知れませんが、私たち団塊の世代の後ろ、ヒカルの碁世代までの間のファンの分布はかなり薄いように思えます。
  情報化社会の発達ということもあってか、アマとはいえかなり強い人もいるのは事実ですが、それでも層ということではかなり薄いように思えます。
 ヒカルの碁はあくまでも僥倖で、たまたまの爆発はあったけれどこのままでは線香花火で終わってしまうような気がします。
 すると何年も、十数年後かに第二の偶然のヒカルの碁がやってくるまで、またファン層が薄い時代になりそう・・・それならまだいいが、偶然のブームが起きない事だってある
 こういうことは何もお前が偉そうに言わなくても・・・と言われそうですが、その通りだと思います。
  私が気にしているのは、個人として何が出来るかです。

 良い教育システムを作っても伝える対称が無くてはどうにもなりません。
ですから、”希望者”を作り出すのが緊急な課題で、これは拙速であろうと時間との競争みたいな面があって、ここのところで個人として何か出来るかな?
 昔、ビジネス研修で「馬を水辺に連れて行くことは出来るけれど、水を飲ませることは出来ない」つまり水を飲むか飲まないかは馬次第ということですね。
 例えが適当かどうかは問題ですが、少し似ていますね。
  大事だと分かっていても本人にその気が無ければいけないし、ましてや趣味の世界ですから
  例えばゴルフの場合も趣味であり健康にも良いはずのスポーツです。
 多少お金がかかるのとコースに出ればほぼ1日掛かりという問題はありますが
しかし、人とのコミュニケーションとか、社内の交流とかの大きなプラスも有る
 ステータスシンボルも有るかな・・・今ではそれほど無いか
  
 会社のトップの方がゴルフ好きだと会社の中でゴルフ好きが多い傾向がありませんか?
 出世と言う現実的な御利益はともかく、上司との交流と言うことは有るでしょう
  囲碁でもこれに似ている話がありました(私が聞いた話で)
(昔です)大企業の数万人規模の工場の責任者が大の囲碁ファンで、大卒などで囲碁の強豪が入社すると、昼休みには自分の部屋に呼んでいました。
 ですからこの工場の管理部門の幹部には囲碁を趣味とする人が揃った。
  これは因果関係が逆かも知れません
 ”何か趣味を持つなら囲碁が良い”だったかも知れません
  この会社では囲碁の会とゴルフコンペがほぼ同じメンバーでしたね
 こういう傾向は有るでしょう、例えば将棋とか、場合によっては競馬なども有りかな?
  囲碁にはそれ自体の面白さが有るので、あまり功利的な面を強調するのは止めますが、会社のトップの影響と言うことは有るでしょうね。

相当昔の感覚でしょうか?
 落語的ですが「囲碁を打てない奴に娘はやれない!」が通用すれば、家にも娘が一人いるから囲碁を打つ人一人ゲットとなるのですが、さすがにそういう時代ではない。
 趣味の押し付けは出来ないし、それは今の勤め先もそうかな
  今の上司の年齢層は囲碁ファンの層の薄い年代のような気がするし
   (手軽に見よう見まねですぐに出来て楽しめる趣味とは反対のものと思われているだろうし)
 「飲ミニケーッション」とか「ゴルフ」ほどには組織内で交流手段としての有効性がなくなっている。

  少年少女にターゲットを絞るとして「野球」「サッカー」「バスケ」「走友会」みたいなクラブ活動が出来るだろうか?
  子供たちに碁の露出度が低いと言うか0に近いから難しいか?
 「碁は脳を活性化させる」と言うお題目をもっと有効活用しないといけないのでは無いでしょうか?
  特に「発達時の年代に効果がある」と宣伝すれば世の中の母親層が放っておかないでしょう!
 チョッと反則に近い技かも知れませんが、ヒカルの碁では少年少女が自分からその気になったけれどこれからは母親層にお手伝い願おうではありませんか。