はーい、げんきです。

遠くにいる友達に私的トピックスの紹介。話題はその時その時いろいろ。

紙の楮先生

2010-02-17 22:07:09 | book
 今日のタイトルで、おっ と思った人は

 またまた先週の話でなんですが。
 土曜日は本を買いにちょっと遠出しました。
 どうしても欲しい本が2冊あって、どちらもちょっと古い本で、近くの本屋では見つからなかったので。
 片方は借りて読んだことがあるんですが、欲しい(手に入れたい)と思ったきっかけは、写真の植物。
 1月の岩国で出会いました。
 三椏(みつまた)です。
 枝が三つ叉に分かれてるでしょ?
 面白いんですよね。どこの枝も三つ叉なんだもん
 この丸いのはつぼみです。この後、わさっと一斉に花が咲いたはず。
 見たかったなー
 樹皮が紙の原料になるジンチョウゲ科の低木です。
 紙幣の原料でもありますね。
 同じ様に原料とする植物に、楮(こうぞ)があります。こちらはクワ科の低木。
 ね?
 三椏から楮、そして、紙の楮先生へ。
 そして、本を買いました。
 虚航船団/筒井康隆(新潮文庫)

 高校生の頃に読んだ時は、単行本でした。平成四年に文庫に落ちたようです。
 三章からなる長いお話で、その第一章「文房具」に紙の楮先生は登場します。
 宇宙を行く船団の登場人物?は文房具です。
 「まずコンパスが登場する。」というある意味破壊的な文章からはじまり、三角定規、パンチ、分度器など、様々な文房具が出てきますが、船団の医者が、紙の楮先生なのです。
 紙の楮。
 それは一体どんな文房具?
 紙でできているのか?など思いながら調べてみますと、紙ができると分かるわけです。
 当時は、紙は大きな木材が原料なのかなーと漠然と思っていたので、え、そんな小さな木から と、驚いた記憶が。
 まあ、昔は製紙工場なんか無くて、手漉きだったんだから十分なんでしょう。
 そんなわけで、ふと手に取った本がきっかけで、紙・楮・三椏は私の中に深ーく刷り込まれることとなったのです。
 で、三椏を見て、久しぶりに無性に読みたくなって。
 私はこの第一章が好きなんですが、これはSFというより、サスペンスなのではないかと思っていて、その考えは今も変わりません。
 とにかく何だかすごい作品です。

 現物はこちら。 
 
 文字がぎっしり詰まっています。
 だから好きなんだ、新潮文庫。
コメント
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