明美指圧はりきゅう室の健康歳時記

季節の変化を身心で感じていますか?

入江靖二先生

2018-06-04 23:07:27 | 学問

20年余り前、浅草で深谷灸法の講座を主催されていた

入江精二先生。

確か平成9年6月4日がご命日だったと思います。

私が専門学校生の頃、

月に一度浅草に通っていましたが、

その時、いつも大事そうに手にしていたのが、

この「名家灸選」の本です。

講座が終わった後、数人の生徒がご自宅に押しかけても、

色々と教えていただいたことを思い出します。

「先に行っててくれ」と言い、姿が見えなくなると、

立ち飲みでちょっと一杯(^_^;)

ひっかけてから戻ってこられた、

昭和な感じの先生でしたね。

ご自分で死期を悟っていらしたのか?

先生から「もう読まないから持っていて」と、

この本を託されたました。

最近は熱くない灸が主流になりつつありますが、

熱く焼切る灸の心地よさを教えて下さったのは、

入江先生です。

病症ごとに、色々な灸の方法を紹介している本ですので、

先生を偲びつつ、

この本の内容を皆さんにもご紹介していければと考えています。


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五臓の色体表(しきたいひょう)

2018-01-17 22:00:54 | 学問

NHKスペシャルの「人体 神秘の巨大ネットワーク」が、

昨年から放送されていますが、

毎回、興味深い内容で楽しみにしています。

番組ホームページの文章に、

「~体の中で、あらゆる臓器や細胞が、

まるでにぎやかに会話するように、

ダイナミックな情報交換を繰り広げていることを。」とあります。

おそらく、東洋医学の勉強をした方は、

この文章や番組を観て、

やっと科学が追い付いてくれたと感じていることでしょう。

鍼灸の専門学校に入ると、まず五臓の色体表を覚えます。

それは、五臓六腑が持つ特性を表にしたものです。

例えば、「腎」に関連のあることの場合、

膀胱、耳、骨、髪、冬、北、黒、鹹、恐、唾、・・・

または、「肺」に関連のあることの場合、

大腸、鼻、皮、息、秋、西、白、辛、憂、涕、・・・

等です。

今までは、二千年以上前の古典に書かれているので、

何故?と追及せず、まず覚え、使うことをしてきましたが、

この番組によって、「やはり関係があった!」と、

古代の方の偉大さに感動します。

これから、益々解明されていくでしょうから、

全身を経絡で巡っている氣血を整える治療を、

自信を持ってやっていこうと思います。(^_^)


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少陽の脉

2017-02-04 21:14:57 | 学問

立春を迎え、ガラス越しの日射しは、

とても暑く感じるようになりました。

今年も河津桜をいただき、玄関に飾りました♪

『難経』という古典に、

冬至から初めての甲子から60日間、

少陽の脉になると書いてあります。

今年は、来週の2月6日ですが、

少陽の脉とは、

今までの陰の脉に陽の脉が少し入ってくるということ。

まだ寒い日もあれば、暖かい日もあります。

その日によって、身体も順応しているのですね。

生活も変化の多い季節です。

余裕をもって毎日を過ごしたいものですね。


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美容鍼灸

2017-01-24 21:18:48 | 学問

22日に「はりの美容効果について」という題で、

学会の講習会がありました。

美容鍼灸というと、

顔面に鍼をするだけだと、

勝手に思い込んで受講しましたが、

講師の先生が、文献では顔面以外のツボも使っているとのこと。

今回はあえて、顔面のみ刺鍼して検証され、

確かにリフトアップ、たるみ、むくみ、乾燥肌などに、

効果があった旨、発表されていました。

私は、美容鍼としては施術していませんが、

全身治療を行った後に、

全身、または顔面の皮膚の色調が、

血色が良く、透明感が出ることは実感しています。

顔だけでなく、全身を整えることで、

身体に活力がでて、

結果的に美容効果も出るものと思います。

今回の講習は、大変参考になりました。(^-^)


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雨の風

2014-05-13 22:38:29 | 学問

11日の日曜日、静岡脉診医学研究会の例会で、

黄帝内経 霊枢、本輸篇の講義がありました。

経絡治療では欠かせない、

五行穴(肘、膝より先にある主要なツボ)などについて

書かれていますが、

最後の章に、

は絡脈・諸榮・大経分肉の間に取り、甚だしき者は深くこれを取り、間なる者は浅くこれを取る。は諸腧・孫絡・肌肉皮膚の上に取る。は諸合に取り、余は春法の如しは諸井・諸腧の分に取り、深くしてこれを留めんと欲す。此れ四時の序、気の処る所、病の舍る所、蔵の宜しき所なり。

とありますように、季節によって病の深さが違い、

鍼を刺す深さを変えることが書かれています。

今、立夏が過ぎて、脉も浮いてきていますので、

自然の流れに沿った治療を心がけてまいります。

その帰り道、八木会長が、

「明日は雨だな。」と、ぽつりとおっしゃいましたので、

私が「なぜ分かるのですか?」とお聞きしましたら、

風が湿っているし、物音が違うと・・

まだ雨空でもなく、先生は視力が無いですので、

肌で感じるのだなと。

私たちは、だんだん自然の変化に疎くなってしまいましたが、

本来ある五感を鍛えられればと思います。(^_^)


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