20年余り前、浅草で深谷灸法の講座を主催されていた
入江精二先生。
確か平成9年6月4日がご命日だったと思います。
私が専門学校生の頃、
月に一度浅草に通っていましたが、
その時、いつも大事そうに手にしていたのが、
この「名家灸選」の本です。
講座が終わった後、数人の生徒がご自宅に押しかけても、
色々と教えていただいたことを思い出します。
「先に行っててくれ」と言い、姿が見えなくなると、
立ち飲みでちょっと一杯(^_^;)
ひっかけてから戻ってこられた、
昭和な感じの先生でしたね。
ご自分で死期を悟っていらしたのか?
先生から「もう読まないから持っていて」と、
この本を託されたました。
最近は熱くない灸が主流になりつつありますが、
熱く焼切る灸の心地よさを教えて下さったのは、
入江先生です。
病症ごとに、色々な灸の方法を紹介している本ですので、
先生を偲びつつ、
この本の内容を皆さんにもご紹介していければと考えています。