カッキーYAMA   akihiko tange

手始めに、日常的なことを気の向いたときに載せていくつもり。

スキー

2009-12-09 | エッセイ

 昨年の年末、年の瀬も押し迫って友人とスキーに出かけた。信州の白馬八方尾根でその年を納めようということだった。私、友人、共についぞスキーのことなど忘れており、私はここ2,3年で1回だけ、友人に至ってはもう10年以上も行っていないという始末。私は下手の横好きで、たいして上手くもなくウェアーなどに凝ることもなく、楽しめればいいという程度。友人は私より上手くはあるが何十年振りかで、普段からの運動不足と仕事の忙しさからくる不摂生とで体力的に不安、といった体であった。私も日頃、少しは運動しているとはいえ使う筋肉もまるで違うし、寒くて最初にスキー板を履いた時から二人とも何かぎこちなかったのである。若い人のかなり多くがスノーボードを履いていた。その行列にまじって、二人仲良く、えっちらおっちらとペンギンのように歩き、最初のペアーリフトへ慣れないスキー板を引きずるようにしてスタンバイしたのである。ペアーリフトが機械音を立てて廻って来た。それっとばかり二人並んで進み出たつもりだったのだが、私が一瞬遅れたのである。タイミングが合わなかったのである。運の悪いことに私は、内側にいた。そして見事に、そのペアーリフトに引っかかるようになりながらズルリと倒れたのである。倒れた私に絡まるようにしてタイミング良く座れそうになっていた友人もスキー板をバタバタとさせながら、倒れた。すっ転がった私たちにいち早く気付いた係りの人が、リフトをすぐに止めてくれた。あの時の係りの人には感謝しております。ブザーが倒れた私たちをあざ笑うかの如くブーブー鳴ったような気がする。ペアーリフトというのはゲレンデの一番下の最初のところにあることが多い。もう、ドショッパナからこれであった。そんなものである。見ていると、そんなところでリフトを止めるヤツなど居やしないのであった。みんな器用にこともなげに乗って行く。こちらは稀なる二人なのであった。白馬の八方尾根のペアーリフトを止めた、剛の者はこの私です、友人に責任はありません。嗚呼。しかし、その後は何とか体もほぐれてきて、二人とも久々のスキーを十分楽しんだのであった。

 

コメント
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