カッキーYAMA   akihiko tange

手始めに、日常的なことを気の向いたときに載せていくつもり。

Feb2012

2012-02-08 | エッセイ





ここの空気はフォトからは伝わりにくいだろう。
都市の、海に近い、この時期の冷たい潮風の吹くところ、そんな空気感。
かと言って雑踏のような賑わいがあるわけでもない、独特な感じ。
21世紀に入って少したった頃の日本の、ある大都市のある場所の空気感だ。




道のちょうど正面に観覧車が見られる。偶然だろう。観覧車が動いていたかどうか定かではなく、人も乗っていないようだった。海辺の、風のある時間帯で寒かった。

フォトの超高層ビルの色合いは少し黄色味を含んで昔のフィルムカメラのようなそんな色合いになった。少し沈んだ感じも好みのうちの一つだ。あまりこだわりはないが、コダックなどで撮るとそんな感じだったと思う。しかしこの場合はデジカメで、偶然だ。太陽の光線の具合がちょうどそのようだった。偶然とは奇妙なものだ。では狙って撮ったのならいつもそれで良いのか、というとそうは思わない。

超高層ビルの左手には保育園か幼稚園のようなものが入っていたと思う。休みの日だったかもしれない。人気があったかどうかも覚えていない。小さな広場があったようだが目立たないのでそういったところにはあまり目がいかない。

歩道は広く取られているが、植栽、プランター、ペーブメントなどどこか、おざなりだ。住スペースだけ積み上げればそれで良かったということか。関係者に訊けば、これからです、といつもの口ぶりで言うのだろうか。そうなのだろう。こんなところが豪華な歩道になっているとかえって薄気味悪いかもしれない。

私がここでこの時間にフォトを撮ったこと、それも偶然だ。前々から意図してここへ来たわけではないのだ。


コメント
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