カッキーYAMA   akihiko tange

手始めに、日常的なことを気の向いたときに載せていくつもり。

帰りの電車の中で 

2018-02-05 | エッセイ









 外国のビーチにいた。海を見ながら葉っぱで葺いた屋根のレストランでビールなど飲んでいた。目の前に男が立った。二人いた。笑顔で話しかけてきた。ひとりがブラジルから来ていると言った。均整の取れた体形をしていた。トランクスだけ。フィジカルの話をした。ヨガの筋肉のことなどを。こちらは日本の空手の話などを。相手は筋肉は柔らかく作らないといけないと言った。これからヨガのエクササイズをやるけど見るかと。見たい・・・。
 彼はビーチの波打ち際に腰を下ろした。陽が落ち、落ち着いた色合いへと変わる夕暮れのビーチに男のシルエットが彫刻のように黒く映えた。大きく広がる空が背景にあった。やがて、動かず、しかし少しずつ形を変えていった。形を変えていく彫刻に静かに波が寄せていた。じっと見ていた。ずっと・・・。
 今日の日課を終えると笑顔で近づいてきた。夢から覚めたようにまた話した。

 


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