こくご食堂

小学生向けこくご塾を創業しました。[こくご]の楽しさを、様々な切り口から発信していきたいと思っています。

[丁寧に]

2018-04-24 21:34:18 | 子供の成長
はじめまして。2018年4月。川崎市中原駅徒歩5分、大戸神社・武蔵中原駅徒歩15分、神明神社で小学生むけ[こくご]を中心とした塾を創業のamimです。思考・発表・文章にする・を柱に、ディベート・俳句アクティブラーニング・ビブリオ・ロールプレイングなどを取り込んだ授業をします。ブログは毎日更新しています。感じたこと、体験したことを文章にすることは「こくご」です。

「こくご食堂」本日調理する食材は[丁寧に]

小学生の特に男子に多いのですが、文字を雑に書く生徒がいます。いつも私は言います。
「文字は、丁寧に書いてください。」
美しく書く必要はありません。丁寧に書くのです。その時に必要なのが、日本の文字にある文化「とめ」「はね」「はらい」を大切にすることです。

この写真を見てください。

▲「はね」の違い

「はね」でよくまちがえるのは、すぐにはねる文字といちど横にまっすぐな線を引いてからはねる場合です。「てへん」のはねは前者、「九」「丸」などは後者。漢字検定、高校入試では厳しい採点基準があります。「はね」をするべきところで「はね」のない文字、また、「はね」ない部分で「はね」のある文字は全て不正解です。

「はね」のつぎに見落としがちなのが、「とめ」と「はらい」です。この「木」という文字をみてください。

▲「とめ」「はらい」

左右にひろがる部分は「はらい」、下にのびる線は「とめ」です。ここも、中学生になってから直そうとしてもなかなか難しい部分です。

そして、中学生を教えていて一番驚いたのは、ひらがなです。「ん」という文字。

▲意外な「ん」と「人」の違い

私の教えていた生徒は、「ん」が「人」に見えるということで、解答欄に「ん」を書いたものは全て不正解となりました。これを不正解にしたのは、国語の先生でした。

漢字検定のため、受検のために丁寧に書くことを指導するのは、とても悲しいことです。以前勤務していた幼児教室では、丁寧に大きくしっかりした文字を書いた生徒さんのノートを、黒板に飾りました。
「すごいね。とても丁寧でいい文字ですね。みんな、どう思いますか。」
他の生徒たちも、感心してみています。そして、前に飾ってもらった生徒はとても誇らしそうでした。

大人になって、自分の文字を披露する機会は減少しています。しかし、大切な書類にはしっかり名前を書きます。結婚式の出席者リストなど、まだまだ自筆を披露する機会はあります。そんなとき、美しい文字でなくても、丁寧な文字はみていて気持ちのいいものです。
中学生の集団クラスを担当していたことがありました。文字を丁寧に書かない生徒が多いことにびっくりしました。毎回漢字テストがあったので、解答用紙を持ち帰り、一つ一つ丁寧に添削をしました。そして丁寧に書かれている文字には、アンパンマンの絵をつけました。中学生です。
「アンパンマン、幼稚」
と言っていましたが、成長がみられた生徒には、バイキンマン、しょくぱんまんを書きました。しばらくすると、大半の生徒が文字を丁寧に書くようになりました。

成長がわかるように、最初に書いていた文字は保存しておきます。すると、ノートは嘘をつきません。文字が丁寧になっていく過程がわかります。ですから、私の塾では、かならずノートに文字の学習をします。

中学生でも変化がみられる文字。小学生低学年のうちから、丁寧にかく習慣、そして丁寧に書いた文字が素敵であることを生徒に伝えていきたいと思います。


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