こくご食堂

小学生向けこくご塾を創業しました。[こくご]の楽しさを、様々な切り口から発信していきたいと思っています。

「うさぎ おいし」

2020-09-13 18:07:00 | 自然
こくご食堂本日のお話は
「うさぎ おいし」

歌をきいていると、さて、どっちのこと?と感じるときがあります。

例えば「はし」

イントネーションでわかる場合もありますが、歌の場合はそれが不明になることもあります。

ふるさと
という童謡があります。

うさぎ追いし かの山

食いしん坊の私は

うさぎ美味し

だと思っていました。

という話を母にしました。

「美味しいよ!」

「えーー。」

群馬の山の女。母。
杉の苗をうえると、それをねらって野うさぎがやってきます。
苗をかじられてはたまりません。
害獣駆除のため、罠をしかけます。
罠にかかった野うさぎを、食べていたそうです。

さっぱりした味だとか。

衝撃でした。

それとともに。

私の聞き間違えが、リアルな話題になりました。

そして、さらに。

「そして、うさぎの皮を干していると、戦地にいく人の家族が買いにくふんだよ。防寒具にするために。」

野うさぎをやみくもに食べていたわけではありません。
ありがたくいただいた命。
皮も防寒具に生まれ変わり、最後まで山の生き物に感謝をするのです。

実験教室で教えていたときのこと。
授業で、鶏の解剖をしました。
精肉店で、羽などは全て除いてもらった、鶏をどーんと前に置きました。

実験の前に生徒に話をします。

「勉強をさせてもらうための動物です。気持ち悪いとうのは、おかしいですよ。命に感謝をして実験しましょう。

休みのキャンプでは、害獣としてとらえた動物の解剖もありました。私は参加しませんでしたが、そこでも、同じ話をするそうです。
 
母から野うさぎの話を聞いてから、
「ふるさと」
をきくと、

追いし
美味し

両方の絵が浮かぶようになりました。
独特の童謡解釈です。

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