12月のある日。
東京駅ステーションギャラリーで開催されている鉄道と美術の150年を見に行きました
東京駅とは思えないくらい静かで、のんびり過ごし、
さて帰ろうかとしたとき
目に入ったのは
まさか?
シモネッタの横顔
しかも、ボッティチェリです。
丸紅ギャラリーで開催している
「ボッティチェリ特別展《美しきシモネッタ》」展のチラシでした。
まさか、日本でボッティチェリ
の絵をみることができるとは!
さかのぼること30年前。
大学の美術史学科に入学がきまると、当日通っていた個人塾の先生から数冊の本を渡されました。
「大学入学までに読んでおきなさい。」
そのなかにあったのが
「春の戴冠」辻邦夫著
大学入試は日本史を選び、苦手な西洋のことが書いてある。
読むの嫌だなとおもっていましたが、途中からどんどん本のなかに入り込みました。
そして、ボッティチェリが
「ヴィーナスの誕生」
「プリマベーラ」
など、みなさんもご存知の絵画の作者としりました。
キリスト教の絵画に興味がなかった私でしたが、
ボッティチェリや、彼の師匠のフィリッポ・リッピの画風はとても好きになりました。
線の柔さと、甘美な哀愁があるからです。
第二外国語のザリオ先生の薦めもあり、大学3年の秋に友達と二人イタリア旅行へ。
宿も予約せず、降りた駅で探すという、今考えたら恐ろしい計画でした。
一番の目的は、ボッティチェリの絵をみること。
フィレンツェのウフィツィ美術館では、かなり長い間椅子に座って眺めました。
もうボッティチェリの絵を見ることは一生ないなぁ、と思っていました。
びっくりなのは、
この美術展、シモネッタの絵画一枚のみ。
いやいや、それでも行きたい。
いってきました。
平日だったのですいていました。
美術展入口
ポスターや展示会の写真がモノクロなのは、正解だったかも。
絵画の前にいったときの色が新鮮にみえました。
原画の赤が
とても、とても、とても、
綺麗でした。
会場には、
絶世の美女シモネッタに関する資料があり、
そこに、30年ぶりに再会した
「春の戴冠」の分厚い小説がありました。
懐かしい。
モノクロのポストカードを購入。これも、また美しきかな。
建物入口にあった巨大のカラーバージョンは、圧巻!
これをみていても、幸せだ!
お昼をたべそびれており、建物にあるカフェにはいりました。
ウキウキして、ポストカードとチラシの撮影。
2022年の美術館おさめは
ボッティチェリ。
いい年の瀬です。
美しきシモネッタを
写真と文字でつむぐ。
アートには、こくごがいっぱい。
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