階下に行き明かりをつけたらキンタがいた。
生きていてくれてよかった、というのが最初に考えたことだった。
数か月ぶりと言うのに、彼はあいかわらず唸ったり「シャー」と言ったりだ。
古くなったマキビシをお皿にいれたらポリポリやり始めた。
が、あまり食いつきが良くない。古くて悪くなってるのかな。
パウチをひとつ与えたらすごい勢いで食べる。ほとんど噛まずに丸呑みだ。
パウチを食べ終えてもまだ何か食べたがっている。
本当は人間用の食べ物をあげたらいけないんだけど、サンマ缶を進呈した。
これもほぼ丸呑みして平らげた。
それでもいなくならず、香箱を作って待ちの態勢に入っている。
これはギーコを所望しているのだろう、けれど買い置きは無い。
「ちょっと買いに行ってくるから待ってるんだよ」といって、
スーパーまでバイクで一走りしてギーコを調達して帰って来た。
さすがに待ちきれなかったとみえて、キンタはもういなかった。
また来てくれるかな。