ミシンと洋傘
最近、近所の古本屋さんが模様替えをした。
二つ連なる店舗のうち、一軒が全商品100円という店になった。ありがたい。
先日『一万一千本の鞭』を買ったのも、この店だ。
今日も足を運んで、じっくり棚の本をみた。
また面白そうなものがでている。
心理学・精神分析の本が結構出ている。
誰かまとめて売りに出したんだろうか。
お、アドラーの『人生の意味の心理学』(高尾利数訳 春秋社 1984)を発見。
アドラーは以前から読んでみたかったんで、ちょうどいい。
文庫では『マルドロールの歌』(ロートレアモン 栗田勇訳 角川文庫 1994)があった。
どっかで聞いた本だななんて思いながら手にとってページをめくってみると、
聞き覚えのあるせりふが目に入ってきた。
「彼は十七歳と四ヶ月・・・・・・ミシンと洋傘の手術台の上の、不意の出逢いのように美しい」
あれか、あのシュールなやつだ。
今回はこの2冊を手に帰ってきた。
ちょっと『マルドロールの歌』を読んでみた
フランス語で読むとまたちがうのかもしれないけど、
邦訳で読んでも十分クラクラ来るような文体と内容だ。
よくこんなのを訳せるもんだ。
アポリネールみたいな、作為的な不愉快さはさほど感じない。
これなら読破できるかな。