タマ登場

 実家の外猫が一匹増えた。キジのぶち模様の若いオス。今年の春くらいからときどき外猫用の餌を食べに来るようになって、最初のうちは、ポチやちゃぷりにケンカを吹っかけながら食べていたから、こちらも距離を置いた付き合いをしていたのだけれど、そのうち、猫同士互いに敵視し合うようなことはなくなってきて、いつのまにか、家の庭に居ついてしまった。
 それで、家の猫になったからには名前をつけなければいけないということになって、ついた名前が「タマ」である。ポチとタマ。もっとも、ポチは猫だけど。
 タマは、頭がいいのか、世渡りが上手なのか、すぐに馴れた。ご飯をもらうからには、愛想良くしておかなければ、と思っているのかどうか、家に居つくようになってすぐに、なでるとごろんと横になってお腹を出すし、無理やり抱っこしても決して爪など立てないし、ノミ取りまでさせる。先住のポチさんのご機嫌も取っておかなくちゃとばかり、ポチの体に頭をすりつけに行くのだけれど、迷惑顔のポチは、猫パンチでそれに応じた。
 ポチとはそんなふうにうまくやっているのだけれど、ちゃぷりのことはやっぱり追い掛け回す。おかげで、ちゃぷりは終日納屋にこもりっぱなし。もともと孤独が好きな猫だから、あんまり苦にはしていないのかもしれないけれど。
 ともあれ、人懐っこいタマは可愛いので、実家で人気が上昇中。タマを撫でていると、それ以上に人懐っこいポチが必ず隣にやって来て、黙って座り込んで待っているので、両手を伸ばして、タマとポチを同時に撫でてやらなくてはならない。
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