望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話(№3)

2010-02-02 22:25:57 | 舞台・ウラ話
皆さま、雪は大丈夫だったでしょうか?
それにしても寒すぎる 
冬眠したい・・・。

でも、まずはウラ話、続けます



さて、「下駄」を放り上げねばならないのに、
肝心の「下駄」を履き忘れて登場した女の子 


所定の位置について、自分の足元を見た彼女は、

――自分が何をしなくてはならないのか――
――何をするために登場してきたのか――

やっと気づいたようでした。


ど、どうする??
だいじょうぶかっ??
(我々の心の声)
               

すると・・・、


一瞬のためらいがあって、


彼女は苦もなく、ポーンと下駄を放り投げました。


・・・パントマイムで 

 
そして、
「あ、明日も晴れだ~」とケロッと言い放ち、
普通に退場したのでした。


はぁ~~、よかった~ 
(我々の心の声)

先輩の村人たちの背中に、
「安堵~」な空気が流れました。


がっ!


そこからなんです  

ホッとしたのはいいものの、
我々の方は、あまりに緊張していたために、
あとの芝居のペースがぐっちょぐちょ。


終演後、演出家に怒られました。

「○○を見てみろ。
新人なのに、下駄忘れても落ち着いてたぞ!」

・・・う・・・。


だけど怒れません。
舞台は結果がすべてですから、
言い訳なんかしても何にもなりません。

その上、その子はケロッとして、
自分が悪かったなんて思ってもいない様子。


まぁ、そりゃね。
こっちが勝手に心配しただけですから 

でもね・・・。でもさ・・・。

 なんか、こう、納得できない感じ。



ちなみにその女の子は、
数年して役者をやめ、故郷に戻って、
今はお母さんになっているそうです。

きっと少々ことには動じない、
肝っ玉母さんになってるんでしょうね 
コメント
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