望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話・その18

2010-02-19 23:41:15 | 舞台・ウラ話
暗闇で繰り広げられる、
舞台そでへの大脱走!
(ちょっと大げさ 


「目隠しオニ」って鬼ごっこ、ありますよね。
鬼が目隠しして追いかける鬼ごっこ。

暗転って、
全員が目隠しして動いてる、みたいなものなんですね。

それも、一緒にハケようという場合、

どちらも目隠しして相手を探しているわけですから、
お互いにもう必死で、相手に向かっていくんです。

ちょっとでも触ったら、ガバッとお互いにつかみ合って、

つかんだら、ほぼ同時に、次のチームともつかみ合って、

つかみ合いつつ、1列になって、

舞台そでを目指す 


それが、あっちやらこっちやらで繰り広げられて、
つかみあって、もつれあって、そでに駆け込むんです。

もちろん静かに!
目標タイムは3~5秒! 


もちろん、
大勢でハケるといっても、

1人だけ、離れた場所で暗転になる場合は、
かえって手間がかかるので、1人で動きます。

が、

暗転が初めての新人さんなどで、
離れていても、連れてハケた方がいい場合は、
網を張って捕獲します(笑)

たとえば、
「後ろの壁を伝って進んで来て!
 絶対に壁を押しちゃダメよ。倒れるから」

と、確実に移動できる方法を教えておいて、

壁のそばで、
腕を横にまっすぐ伸ばして、
そこに引っかかるのを待つんです。

引っかかったら即、抱き合うようにしてハケていきます。


抱き合うように とか、
つかみあって とか、
なんか、すごく、表現が激しい・・・のは、

別にスキンシップを求めているワケではなく、

真っ暗な、まったく見えない中で、
1秒でも早く相手をつかまえてハケなきゃ、となったとき、

人間、こうなるんです
そういうものなんです 


特にトリ目役者の割合が多いと、
このつかみ合いは、いよいよ激しくなります。

タラタラと書いていると長そうですが、
せいぜい3秒、長くても5秒くらいのタイムゲームの中、

見えない人間は、
ホントにホンットに必死になっちゃうんです(力説

もしかすると最前列のお客様には、
暗い中で「アセリの気迫」みたいなものが、
感じられるかもしれません。

まぁ、これもライブならでは。

お許し頂くとして、さて次は・・・。


(つづく)
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