前回は延々と、
気持ちの部分で狂気を語ってしまいましたが、
ま、それはそれ。
気持ちはどうであれ、
やってることといえば、
包丁は振り回すは、ものは投げ飛ばすは(笑)
ああいうのって、ただ力いっぱい、
飛ばしてりゃいいように思われるでしょうが、
まさに、それだけなんです
ただ、
そうやって、毎度毎度飛ばしてると、
やっぱりいろいろと出てくるんですよね。
うわっ、というトラブルが。
一番の被害者(物?)だったのは、
この、チャッカマンで。
これ、ふつうのチャッカマンのようで、
ものすごく貴重なチャッカマンだったんです。
なぜなら、
<着火しないチャッカマン> だから。
小道具係さんが、懸命に使い切って、
やっとガスをなくしてくれたチャッカマンなのです。
これが、思ったよりなくならないみたいで、
なおかつ、
別にガスを抜くこともできないようで。
ただひたすら、何回も火をつけて、
人力でなくすしかない。
壊れたからって、
買ってきて済むもんじゃないんです。
とはいえ、
その苦労はわかりながらも、
こちらとしては何度も使って、
練習したくて仕方がない。
それまでは、ボールペンを持って、
そのノックのカチャカチャを使っていたんですが、
それに比べて、本物のノックはかなり重い。
カシャという音を出すのに、
それなりの力がいる。
でも、私としては、だんだん、だんだん早く、
カシャ、カシャ、カシャとやりたい!
だから、
「やっと着火しなくなりました~」
と聞いた途端、ガンガン使い始めたんです。
あんまり、何も考えずに。
ちょっとでも早打ちができるように。
でも・・・、
肝心なことを、
きれいに忘れていたんですね~
カシャカシャやったあとで、
毎回、力いっぱい、
ちゃぶ台に叩きつけるということを
かわいそうに、チャッカマン君。
稽古の時から叩きつけられて、
本番に入ったころには、
もう限界がきていたらしく・・・。
ある日の本番。
バンと叩きつけて上を向いた、
その目の端に、
黒い小さいものがコロコロコロ。
(なんだーーーっ???)
<つづく>
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