<稽古場風景・その4>
――台の変遷・つづき――
演出部のスタッフさんたちは、
開演前から終演後まで、休みなく、
プレッシャーのある仕事ばかりが続く。
・・・と書きましたが、
その前に・・・、
こっちは「気がついたらできてたー」
と書いている道具も、
すべて、誰かが作っているんですよね。
当たり前だけど
これはまだ最初の頃でしょうが、
何を作ってたんだろう。
渡辺さんと舞台監督の大刀さん。
後ろには演出の三上さんもいますね。
――ベーさんの作品たち――
ちなみに、べーさんこと渡辺さんは、
劇団の美術担当。
マグロなど、オバケのコスチュームの多くも、
べーさんの作品です。
最初にお話ししたように、稽古場の隣の部屋が、
道具の作製や、制作さんの仕事用の部屋になっていて、
そのすき間を縫って、役者が自主練までするという、
ごった煮のような部屋だったんですが、
べーさんは自分の稽古が終ると、
すぐにその部屋で作業に入って、
私が帰り際にのぞいたときも、
いつもなにか作製中でした。
加えて、ロビーの応援旗も全部、渡辺さんの手作り。
(たぶん、ロビー全体のレイアウトも)
応援旗はそれぞれ1枚ずつ、
イメージを膨らませて作っていったのだそうで、
1枚に5時間くらいかかったのだとか。
それをあの枚数・・・た、大変だ・・・
あ、今回初めて紀伊國屋ホールに来た、
というお客様!
いつものロビーは、こんなんじゃありませんから!
次にいらした時に「何もないじゃん!」
とがっかりされませんように。
――衣裳合わせ――
そして、これは衣裳合わせの日ですね。
一番最初に、衣裳さんのざっくりしたプランがあり、
そこから細かい衣裳イメージが決められて、
次にこうやって実際に着てみる段階に入ります。
でも、これでも決まらないものも多くて、
あとは探したり作ったりという、
衣裳さんの苦労が続きます。
あ、衣裳合わせの横に、
チラッとオバケたちの姿も見えますね。
<つづく>
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