今日は午後から、大阪の「からだメンタルラボ」さん主催の廣木先生のZoomでの講演会でした。
廣木先生が介護の世界で働いていたことやその時の対応について、話の端々からすごいなぁと思うエピソードばかり。
淡々と話されているのですが、体を整えている人の凄みを感じました。
そういうエピソードから、体を整えることが子どもや発達障害の方と接する上で自分にもものすごく大切だと、それはがっつり感じました。
また、話から福祉就労、介護の利用者さんや入所者さんの「自由」について思いを馳せると、実際、利用している教え子の顔が浮かび暗澹たる気持ちになりました。
でも、それより何より、胸を打ったお話は、廣木さんがお子さんを社会で自由に生きていける人に育てるためにされた、様々な親心でした。
スピーチクリニックへ、動作法へ、公文へ、食事療法へ、絵画療法へと奔走された廣木先生の知見を探し回る必死さは、今、ありがちな子ども療育に預けてどうにかしようとされることも多い親御さんの姿と一線を画します。
そういう制度がなかったから、ということもあるのかもしれませんが、自分の子だから自分でどうにかしなければ、という必死さがあったのだろうなぁとお話しから感じたのです。
私も教室に来てくださるお子さんは、みんなかわいいと思い、どうか自分で働いて、好きなところで暮らし、おいしいものを食べ、休日も気ままに、自由に自分が好きなように人生を歩んでいって欲しいと心から思います。
学校に勤めていた頃は、凸凹っ子が切り替えの悪さでしんどそうだったら、そこを自分で切り替えられるように体を使って遊ぶことをし、学習がついていけなければ、放課後一緒に勉強をして教えていました。
座っておくことが苦手な子とも、背中や足の緊張を緩めて、学習に臨めるように整え、そういうことを学校で少しでも取り入れることで、その子ができるようになることが増えると思っていました。
でも、そんな時間は学校の中にはありません。
それでは!と自宅の教室や出張教室でからだ育てをやり始めましたが関わるのは月に1回、2回関わればいい方です。
そんな風で、日々成長し、発達を積み上げていくお子さんは何か得るものがあるのかな、ということを栗本さんの講座で学んだり、色々な本を読む中でいつも思います。
私のようにある部分、切り取った関わり方しかできない者は、その子の発達しようとする力を邪魔したり、摘んでしまわないように!そちらの方が大切なのだと近頃は強く思います。
では、誰がお子さんの発達を積み上げていき、治していくかとといえば、廣木先生も仰ったように本人です。
でも、それは「お前ががんばるしかないんだぞ!」と崖から子を落とすライオンの親ように振る舞えということではないと思います。
本人が多少無茶なことをしようとするのも、安心して実行できるように見守り、ときには治りやすいように道筋を立ててあげたり、治す力をつけるようにサポートしていくのは家族の役目だと思います。
どこに向かえばいいのか羅針盤を見失っている我が子の手を引くこともあるかもしれません。
お話しを聞きながら、情報集めに奔走する行動力と戦略を練る緻密さ、お子さんの人生を奪おうとするものと戦う姿勢と社会に子どもを委ねる大きさ、廣木先生の大きさというか、お子さんへの愛情深さをしみじみ感じることでした。
そして、「毒味をしない親が多い」という言葉が、廣木先生の親バカ力がどれだけ深く大きいかがよくわかり、だからこそ、FBでいつも一緒にいるお子さんがとびきりの笑顔でいるんだろうなぁ、と思うことでした。
良い企画をからだメンタルラボの津田さん、ありがとうございました!
親御さん、がんばれ!