今朝の毎日新聞が,神戸地方裁判所で行われている福島第1原子力発電所事故損害賠償請求訴訟で,被告東京電力は自身が行った福島第1原子力発電所を襲う津波の高さを試算した,その結果を裁判所に提出しないと報じています。
つまり,2008年(H20年)に佐竹健治・行谷佑一・山木滋の論文「石巻・仙台平野における869年貞観津波の数値シュミレーション」(以下,「佐竹論文」といいます。)が発表されました。
この論文は,貞観津波による石巻平野と仙台平野における津波堆積物の分布といくつかの断層モデルからのシュミレーション結果とを比較したもので,断層幅100km及びすべり量7m以上としたプレート間地震モデルによって石巻平野・仙台平野での津波堆積物の分布をほぼ完全に再現できることを確認しているのです。そして,佐竹教授は,佐竹論文の原稿を被告東京電力の担当者に渡し,被告東京電力は,佐竹論文を基に福島第一原子力発電所のおける波高を試算したところ,8.6mから9.2mまでという結果を得たのです。
他方,福島第1原子力発電所の敷地の高さは,10mです。
つまり,貞観津波が再来すれば,その時の潮位等の条件によっては,福島第一原子力発電所を浸水させうることを東京電力もわかっていたのです。このことを示す証拠である,上記試算結果を東京電力が提出しないということは,東京電力が今回の事故について真摯に反省していないことを自白するようなものなのです。
つまり,2008年(H20年)に佐竹健治・行谷佑一・山木滋の論文「石巻・仙台平野における869年貞観津波の数値シュミレーション」(以下,「佐竹論文」といいます。)が発表されました。
この論文は,貞観津波による石巻平野と仙台平野における津波堆積物の分布といくつかの断層モデルからのシュミレーション結果とを比較したもので,断層幅100km及びすべり量7m以上としたプレート間地震モデルによって石巻平野・仙台平野での津波堆積物の分布をほぼ完全に再現できることを確認しているのです。そして,佐竹教授は,佐竹論文の原稿を被告東京電力の担当者に渡し,被告東京電力は,佐竹論文を基に福島第一原子力発電所のおける波高を試算したところ,8.6mから9.2mまでという結果を得たのです。
他方,福島第1原子力発電所の敷地の高さは,10mです。
つまり,貞観津波が再来すれば,その時の潮位等の条件によっては,福島第一原子力発電所を浸水させうることを東京電力もわかっていたのです。このことを示す証拠である,上記試算結果を東京電力が提出しないということは,東京電力が今回の事故について真摯に反省していないことを自白するようなものなのです。