損害賠償命令制度とは,刑事事件を担当した裁判所が,被告人に対し有罪の言渡しをした後,引き続き損害賠償請求についての審理も行い,加害者(被告人)に損害の賠償を命じることができるという制度です。
損害賠償請求に関し、刑事手続の成果を利用するこの制度により、犯罪被害者が,刑事事件とは別の手続で民事訴訟を提起することに比べ,犯罪被害者の方の立証のご負担が軽減されることになるのです。
そして,この制度の対象となるのは,以下の1~6の事件(すべて故意犯)に限って,被害者本人,一般承継人(相続人)がこの制度を利用することができるのです。
1. 殺人、傷害などの故意の犯罪行為により人を死傷させた罪
2~5. 省略
6. 1~5の未遂罪
では,暴行罪の被害者は,損害賠償命令の申立を行うことができるでしょうか?。
この点,検察庁は,申立を行うことはできないという立場に立つようです。
しかし,暴行罪の「暴行」とは,人の身体に対する有形力の行使であって,暴行罪は,人の身体に対し有形力を行使した結果,人を負傷させた傷害罪の未遂罪とも言えるのです。このように考えると,暴行罪の被害者も損害賠償命令の申立を行うことができるのです。
この点について,実際には裁判所で問題となったケースはまだないようですが,私は,暴行罪の被害者も上記の損賠賠償命令制度のメリットを享受できるべきだと思います。
損害賠償請求に関し、刑事手続の成果を利用するこの制度により、犯罪被害者が,刑事事件とは別の手続で民事訴訟を提起することに比べ,犯罪被害者の方の立証のご負担が軽減されることになるのです。
そして,この制度の対象となるのは,以下の1~6の事件(すべて故意犯)に限って,被害者本人,一般承継人(相続人)がこの制度を利用することができるのです。
1. 殺人、傷害などの故意の犯罪行為により人を死傷させた罪
2~5. 省略
6. 1~5の未遂罪
では,暴行罪の被害者は,損害賠償命令の申立を行うことができるでしょうか?。
この点,検察庁は,申立を行うことはできないという立場に立つようです。
しかし,暴行罪の「暴行」とは,人の身体に対する有形力の行使であって,暴行罪は,人の身体に対し有形力を行使した結果,人を負傷させた傷害罪の未遂罪とも言えるのです。このように考えると,暴行罪の被害者も損害賠償命令の申立を行うことができるのです。
この点について,実際には裁判所で問題となったケースはまだないようですが,私は,暴行罪の被害者も上記の損賠賠償命令制度のメリットを享受できるべきだと思います。