先日、撮影地で出会った若き鉄チャンが、高崎公開へ出向き、憧れの「富士・はやぶさ」のヘッドマークがEF66に装着されていて、夢中でシャッターを切ってきたと、嬉しそうに話してくれた。まだお若い彼にとっては、幼い頃唯一見たブルトレであり、想いが強かったのだろう。サプライズで、その本物のヘッドマークがロクロクに付けられたのだから、興奮したのも無理もない。アントンKも自分のことのように嬉しくなったのだ。
確かに最後まで残存した「富士・はやぶさ」のヘッドマークのデザインは秀逸であり、機関車に装着した姿を見ても撮影しても良いデザインだったと思っている。しかしアントンKの年代には、併結ヘッドマークは今一つしっくりこないことも事実だ。やはり歴史ある栄光の特急名称が、羅列されているだけで、格式が下がってしまう感覚になる。ご都合主義で、仕方なく走らせている感が伝わって、どこか感傷的になったもの。今ではそれさえも消滅してしまったのだから、何を今更なのだが・・・
今回は、その「富士・はやぶさ」ではなく、その前改正時まで走っていた「さくら・はやぶさ」を掲載。このヘッドマークは、色目が悪く機関車装着時にも引き立たず、撮影にも苦労した思い出がある。順光線で撮影に挑みたいが、その角度によっては、マークが白飛びを起こし間抜けた写真となるわけだ。この時は、光の反射を考慮して、うんと下から超望遠で捕らえたもの。ようやく文字が読み取れるものが撮影できたが、苦労した割には映えないデザインだったと最後まで思っていた。今となっては、これも良い思い出になっているのだが・・
1999-12-30 4ㇾ EF6653 さくら・はやぶさ JR東海/東海道本線:菊川付近