富士山つながりでもう1枚掲載しておく。
富士山絡みの鉄道写真は、まずは竹倉と紹介したが、それは東海道線の場合。路線を変えれば、まだまだ撮影地は見つかるはずだ。ここで掲載する御殿場線などは、最も富士山に近いところに線路が敷いてあるから、狙いやすい路線だろう。身延線や中央東線でも思いのほか大きく富士山が入るし、これについてはまだ未開の地が多く残っているといって良い。逆に言えば、やはり富士は日本一の山。群を抜いて大きく美しく神々しいことが理解できる。
現在、御殿場線に走っている特急「ふじさん」は、小田急線新宿より直通で御殿場線に入線し、御殿場まで定期で走っているが、その前身の特急が、ここで掲載する特急「あさぎり」だった。アントンKは、以前にも書いてきたが、小田急のSE車に思い入れがあったため、晩年運用に就いていた特急「あさぎり」をよく狙いに行った。もちろん富士山バックをメインとした撮影は、心躍る瞬間だったことに違いない。そしてそのSE車(3000形)が引退すると、ここで掲載する新型20000系が走り出したのだ。それと同時にJR東海でも371系という「あさぎり」用の新型電車も登場し、今思い出しても華やかな時代だった。御殿場止まりが多かった列車の中で、1往復だけ沼津まで完走する「あさぎり」があったはず。今回は、その列車を狙った時のもの。春分も過ぎて、かなり暖かな日和にも関わらず、雲一つない好天に恵まれ、富士も終日姿を出していたと記憶している。この小田急20000系、そしてJR371系、いずれもすでに引退してしまった。
1992-03-31 1M あさぎり JR東海/御殿場線:岩波付近